5月1日の江戸川…6
(『5月1日の江戸川…5』のつづき)
●柴又付近の江戸川といえば、やはり外せないのがご存知、金町浄水場の取水塔。独特のスタイルはもとより、可航河川で間近に見られる上水道の取水塔としても、希少な存在でしょう。
下流側から遠望したかぎりでは、以前と変わりのない様子。しかし、時間が少し遅かったようで、光線の塩梅があまりよくありません。久しぶりにぐっと寄せてものしたかったのだけれど、どうでしょうか。

●下流側、丸いつば広帽をかむった第三取水塔から。ううん、やっぱり逆光で黒く沈みがち‥‥。少しはすから眺めると、流路方向に合わせて扁平な、楕円の断面になっているのがよくわかります。

●そしてトンガリ帽子の第二取水塔。真正面を狙ってみたものの、当たり前ですがなおさら逆光がきつくなり、完全に失敗。それでも、戦前竣工らしい風格のあるディテールを堪能できて、大いに満足でした。
取水塔左側、釣りでしょうか、水際に腰掛けるおじさまが、のんびりとした実にいい雰囲気を醸し出していますね。水辺の散策を楽しむ人々が多いこともあり、いうまでもなく、引き波厳禁の最微速で遡上しています。
●取水塔のすぐ上流にあるのが、緑に塗り上げた桁の国道6号水戸街道、新葛飾橋。おや、一本上流の常磐線江戸川橋梁の右側、台船群がいるようですね。
近づいてみると、小型曳船2隻に、クレーン搭載一隻を含めた台船数隻がメザシにもやっていました。橋脚の耐震補強はすでに終わっているようだし、何の工事かな? これが船団を組んでぞろぞろと、数隻づつ江戸川閘門を通ってきたわけで、通閘シーンを見てみたくなるような陣容ではありました。

【撮影地点のMapion地図】
(28年5月1日撮影)
(『5月1日の江戸川…7』につづく)

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下流側から遠望したかぎりでは、以前と変わりのない様子。しかし、時間が少し遅かったようで、光線の塩梅があまりよくありません。久しぶりにぐっと寄せてものしたかったのだけれど、どうでしょうか。

●下流側、丸いつば広帽をかむった第三取水塔から。ううん、やっぱり逆光で黒く沈みがち‥‥。少しはすから眺めると、流路方向に合わせて扁平な、楕円の断面になっているのがよくわかります。

●そしてトンガリ帽子の第二取水塔。真正面を狙ってみたものの、当たり前ですがなおさら逆光がきつくなり、完全に失敗。それでも、戦前竣工らしい風格のあるディテールを堪能できて、大いに満足でした。
取水塔左側、釣りでしょうか、水際に腰掛けるおじさまが、のんびりとした実にいい雰囲気を醸し出していますね。水辺の散策を楽しむ人々が多いこともあり、いうまでもなく、引き波厳禁の最微速で遡上しています。

近づいてみると、小型曳船2隻に、クレーン搭載一隻を含めた台船数隻がメザシにもやっていました。橋脚の耐震補強はすでに終わっているようだし、何の工事かな? これが船団を組んでぞろぞろと、数隻づつ江戸川閘門を通ってきたわけで、通閘シーンを見てみたくなるような陣容ではありました。

【撮影地点のMapion地図】
(28年5月1日撮影)
(『5月1日の江戸川…7』につづく)

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水門先生と水路行…2
(『水門先生と水路行…1』のつづき)
●可動堰のローリングゲートに、ギリギリまで近寄ってみると、本流下流部との水位差が見て取れ、ちょうど崖っぷちから下をのぞいているような気分。
フネに乗ったまま…しかも動力船で、扉体ギリギリまで近づいて、水面の高さを実感することができる行徳可動堰って、実は貴重な場所かもしれません。
ふと周りを見ると、ここ数日の雨のせいか、若干水位が高いように思えました。これなら、少しは遡上も楽かも…。
●行徳可動堰を後に、本流を遡上開始。佐藤氏のお話によると、旧ブログに書いた記事、「平成7年8月・江戸川…1」、「平成7年8月・江戸川…2」(『水路をゆく 過去ログ』収録)を読まれて以来、ぜひ江戸川を遡上してみたい、と思われていたとのこと。
まことに船頭冥利に尽きるお話、ありがたい限りですが、佐藤氏に水路病(?)を発症させてしまった責任もあり、今回のお誘いに至ったわけであります。
●国府台を過ぎ、満員の渡し舟を見ながら矢切付近の浅瀬をクリアして、金町の取水塔横を通過。
このあたりは、江戸川有数の風光明媚な区間でもあります(『江戸川散歩…3』ほか参照)から、曇天下とはいえ、お2人にも楽しんでいただけたようです。
●数隻のPWCやボートと行き交いながら、松戸付近のS字屈曲区間に突入。先ほどとは打って変わって、水深はぐっと深くなり、しばらくは安心して走ることができます。
グレーのトラス、外環葛飾大橋・葛飾橋をくぐった向こうは、松戸の中心市街もほど近いところ。ここには…。
●固定岸壁の、松戸船着場があります。ここが江戸川の船着場では最上流で、つまり小型水上バスクラスの、遡上限界点でもあるということです。
この先は、何度か行ったことはあるとは言え、安全航行の保証のない区間…。一人でやんちゃをしていたころならともかく、お客様を乗せての船行きとなれば、緊張しないと言ったら、やはりウソになります。
●堤防越しに見えていた、背の高いビル群が消えうせ、妙に橋脚がひょろ長く見える、上葛飾橋をくぐると、いよいよ江戸川らしい、広漠たる川景色が広がりました。
ここまで上がってくるのは、本当に久しぶりです。魚探の感は次第に上がり、アウトコースを取っていても、1m台を示すようになりました。佐藤氏もしきりにモニターをのぞき込んでは「う~ん、浅いですねえ」と、心配しておられる様子。
澪筋も、昔とはだいぶ変わっているようだし、果たして当初の目標遡上地点である、三郷放水路まで到達できるのかどうか…。
【撮影地点のMapion地図】
(21年7月18日撮影)
(『水門先生と水路行…3』につづく)

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フネに乗ったまま…しかも動力船で、扉体ギリギリまで近づいて、水面の高さを実感することができる行徳可動堰って、実は貴重な場所かもしれません。
ふと周りを見ると、ここ数日の雨のせいか、若干水位が高いように思えました。これなら、少しは遡上も楽かも…。
●行徳可動堰を後に、本流を遡上開始。佐藤氏のお話によると、旧ブログに書いた記事、「平成7年8月・江戸川…1」、「平成7年8月・江戸川…2」(『水路をゆく 過去ログ』収録)を読まれて以来、ぜひ江戸川を遡上してみたい、と思われていたとのこと。
まことに船頭冥利に尽きるお話、ありがたい限りですが、佐藤氏に水路病(?)を発症させてしまった責任もあり、今回のお誘いに至ったわけであります。

このあたりは、江戸川有数の風光明媚な区間でもあります(『江戸川散歩…3』ほか参照)から、曇天下とはいえ、お2人にも楽しんでいただけたようです。

グレーのトラス、外環葛飾大橋・葛飾橋をくぐった向こうは、松戸の中心市街もほど近いところ。ここには…。

この先は、何度か行ったことはあるとは言え、安全航行の保証のない区間…。一人でやんちゃをしていたころならともかく、お客様を乗せての船行きとなれば、緊張しないと言ったら、やはりウソになります。

ここまで上がってくるのは、本当に久しぶりです。魚探の感は次第に上がり、アウトコースを取っていても、1m台を示すようになりました。佐藤氏もしきりにモニターをのぞき込んでは「う~ん、浅いですねえ」と、心配しておられる様子。
澪筋も、昔とはだいぶ変わっているようだし、果たして当初の目標遡上地点である、三郷放水路まで到達できるのかどうか…。
【撮影地点のMapion地図】
(21年7月18日撮影)
(『水門先生と水路行…3』につづく)

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江戸川散歩…6
(『江戸川散歩…5』のつづき)
●今さらではありますが、江戸川で最も知られた建造物と言えば、やはりこの、金町浄水場の2基の取水塔でしょう。
背後の金町市街にも、大きなビルが林立するようになり、眺めとしてはややノイズが入った感じにはなったものの、そのシンボル然とした存在感は、初めて見たときから変わっていません。
●下流側、第三取水塔のアップ。昭和39年竣工だそうです。
回廊に並べられた機器類や、取水口ゲートのレールが壁面から隔てられて取り付けられているなど、少々物々しい雰囲気ではありますが、23歳先輩である、第二取水塔とデザインを揃えた慧眼は、さすがとしか言いようがありません。
●こちらは昭和16年竣工の、第二取水塔。第一取水塔はすでに撤去されたそうで、欠番になっています。
トンガリ帽子をいただいた姿は愛嬌がありますが、しっとりと落ち着いた風格も感じさせます。周囲に付属物がなく、すっきりとまとまっているせいでしょうか。
ちなみに二つの取水塔とも、流れに対して抵抗がないように、平たくつぶれた楕円形の断面をしています。

●上流側から眺めた、二つの取水塔。ビルの林に埋もれがちな姿よりは、青空と緑の土手をバックに、天を突く堂々たる雄姿が似合う気がします。
おりしも、「歩け歩け大会」でもあったのか、リュックをしょった団体さんが、河川敷を下流に向かって行進してゆきました。
●そろそろ、約束の時間が迫ってきたようです。川走りを始めてまだ間もなかった、初訪問時のあれこれを思い出しながらの小1時間でしたが、楽しいひとときでした。
航路としては、残念ながら、ますます難しくなっていきそうな雲行きではあるのですが、下流部を気軽に訪ねる分には、多摩川のような澪筋の複雑さもなく、お散歩コースとしても好適なように思えます。今度はお弁当持参で、のんびり「里帰り」したいものです。
【撮影地点のMapion地図】
(21年6月7日撮影)
(『6月7日のフネブネ』につづく)

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背後の金町市街にも、大きなビルが林立するようになり、眺めとしてはややノイズが入った感じにはなったものの、そのシンボル然とした存在感は、初めて見たときから変わっていません。

回廊に並べられた機器類や、取水口ゲートのレールが壁面から隔てられて取り付けられているなど、少々物々しい雰囲気ではありますが、23歳先輩である、第二取水塔とデザインを揃えた慧眼は、さすがとしか言いようがありません。

トンガリ帽子をいただいた姿は愛嬌がありますが、しっとりと落ち着いた風格も感じさせます。周囲に付属物がなく、すっきりとまとまっているせいでしょうか。
ちなみに二つの取水塔とも、流れに対して抵抗がないように、平たくつぶれた楕円形の断面をしています。

●上流側から眺めた、二つの取水塔。ビルの林に埋もれがちな姿よりは、青空と緑の土手をバックに、天を突く堂々たる雄姿が似合う気がします。
おりしも、「歩け歩け大会」でもあったのか、リュックをしょった団体さんが、河川敷を下流に向かって行進してゆきました。

航路としては、残念ながら、ますます難しくなっていきそうな雲行きではあるのですが、下流部を気軽に訪ねる分には、多摩川のような澪筋の複雑さもなく、お散歩コースとしても好適なように思えます。今度はお弁当持参で、のんびり「里帰り」したいものです。
【撮影地点のMapion地図】
(21年6月7日撮影)
(『6月7日のフネブネ』につづく)

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