南前堀は工事中?

(『8月17日の天王洲運河』のつづき)

156021.jpg天王洲運河を出て、雲低く垂れこめ、霧中に沈まんばかりのビル群を後に、京浜運河を南下。時刻は9時を過ぎましたが、船影もなく、両岸に人影も見えないことだしと、しばらくプレーニングで飛ばしました。曇天下とはいえ、平らかな水面を滑るように走るのは、やはり爽快です。

平和島運河の干潟区間に出て、おなじみ羽田架道橋を見上げたところで、空が少し明るんできました。風も少し出てきたようだし、これから晴れてくれるかなあ。

156022.jpg

156023.jpgともあれ、今日はこのあたりをうろついてみようと、海老取運河に入って減速、まっすぐ南前堀を目指しました。潮位が高いとあって、この手の浅い小水路を訪ねるにはうってつけです。

都内最南端の高架下水路の入口、南前堀水門の向かって右側には、操作室とは別に、官舎らしい二階建ての建物(下写真)があるのが、以前から気になっていました。

水門の竣工年と同じか少しあとくらいで、そう古いものではないと思いますが、右角、玄関周りをちょっと引っ込めたあたりや、二階にある半円形の窓などの造作に、惹かれるものがあります。

156024.jpg

156025.jpg
さて、南前堀水門に近づいて、中をのぞき込んでみると‥‥。う~ん、以前来たときにはなかった、鋼管矢板が護岸から前進して打ち込まれており、何やら工事中の雰囲気。

「通航禁止」などの表示はなかったので、入れないということはないのでしょうが、ただでさえ狭い水路幅が、さらに狭まっているであろうことに怖気をふるい、今回はパスさせていただきました。
撮影地点のMapion地図

(26年8月17日撮影)

(『8月17日の北前堀』につづく)

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タグ : 京浜運河 海老取運河 南前堀 羽田可動橋 南前堀水門

紅の橋脚?

あけましておめでとうございます。昨年に引き続き、本年もどうかよろしくお願い申し上げます。

年頭にふさわしく、縁起のよい(のか?)話題をおひとつ。

高架下が鳥居びっしりに似ている件」のコメント欄で、奉納鳥居の写真を貸してくださった、ちょぶさん(がーちゃんのお父さん)と以下のようなやりとりをしていたら…。

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あっ、ほんとうだ。
赤く塗っちゃいたいぐらいですね。

2009.12.30 | がーちゃん .
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> 赤く塗っちゃいたいぐらいですね。
それだ!
高架下のイメージが変わりますよ!

2009.12.30 | 外輪太郎 .
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すごい勢いで、橋脚を朱塗りに加工した画像を送ってくださいました! 

紅の橋脚
こっこれは…サイケだ。サイケが、実はどういうものかよくわかっていないところが痛いのですが、とっさに口をついて出てしまいました。
地元の人のことを思うと、ちょっと考えものではありましょうが、これが実現したら、下を走ったときさぞキレイだろうなあ…と、能天気な妄想。

常日頃から、水門の扉体は昔のように、赤く塗ってある方が視認性がよく、危険防止にもなると公言しており、また赤い船や電車も大好きな船頭ではありますが、橋脚の場合、数が数だけに、何か桁下空間のフンイキが一変しそうですよね。
高架下水路に並ぶ橋脚としては、小さい部類になるここ南前堀の橋脚群も、鳥居に見立てるとやはり巨大ですね。これ一本一本が奉納鳥居だとしたら、氏子が破産しそうで怖いです(笑)。

ちょぶさん、私の妄想を迅速に画像化してくださり、ありがとうございました!
すんごい初夢が見れそうで楽しみです!


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タグ : 南前堀 高架下水路 紅の橋脚

高架下が鳥居びっしりに似ている件

まあ、昨日こちらにちらりと書いてしまったので今さらなんですが、「南前堀…4」で、「今、何だか惹かれる理由のひとつがわかった気が…。」について。

おなじみ「がーちゃんフォトアルバム Vol.2」を拝見していて、ハタと思い当たった写真に出会ったのです。多くは語りますまい。がーちゃんにお願いして、写真をお借りしましたから、まずは並べてご覧いただきましょう。




がーちゃんフォトアルバム Vol.2 「穴守稲荷神社 奥の宮」より転載

何やら南前堀が、神々しい存在に思えてきました。


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タグ : 南前堀 高架下水路

【特盛】高架下水路づくし

以前も書いたと思うのですが、首都高が覆いかぶさった川を渡って通学していたせいか、高架下を流れる水路というものに、どういうわけだか惹かれるものがありました。

先日南前堀を訪ねたことで、東京近辺の高架下可航水路は、ほとんど見て回ることができた、ということもあり、高架下水路のまとめでもやろうかしら…と、思っていたら、エスカレーター愛好家のtamuraさん(ブログ:東京エスカレーター)が、「高架橋脚ファンクラブ」を設立されたとのこと。
おお、これは楽しそうですね! 応援も兼ねて、高架下水路づくしとまいりましょう。お目汚しまで、今まで走った高架下水路の写真を一枚づつ、以下にまとめてみました。

なお、ここに採り上げた高架下水路は、「道路・線路が水路の水面上を、流路とほぼ同方向に走っていて、しかも高架下に可航状態の水路が確保されているもの」と、勝手に定義させていただきました。
ですから、隅田川や綾瀬川のように、河畔に橋脚を建て、水面に少しはみ出した形で走っている高架道路は、仲間に数えていません。悪しからずご了承ください。

「続きを読む」をクリックしてご覧ください

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タグ : 日本橋川 神田川 旧綾瀬川 石神井川 竪川 古川 南前堀 高浜西運河 中村川 高架下水路

南前堀…5

(『南前堀…4』のつづき)

20041.jpg南前堀唯一の橋。まだ新しそうなコンクリート桁橋です。橋の規模にくらべて、橋脚が太くがっしりしており、手前(下流側)にはみ出た形なのが印象的。拡幅の予定があるのか、または人道橋でも、後日併設するつもりで造ったのでしょうか。

名前はわからなかったのですが、エキサイト地図でこの付近を見たら、「旭橋」とありました。…ん? 付近の小さな橋たちの名前は、一切書いていないのに、なぜこの旭橋だけが? 何かいわれがあるのかしら…。

20042.jpg旭橋の橋詰角地にあった、何か可愛らしい感じのするパン屋さん「田口商店」に惹かれて一枚。今まで、堀沿いは大区画の建物ばかりだったので、こういった生活臭の感じられる商店を目にすると、何だかホッとするものが…。

橋上は交通量も多く、自転車や歩行者が多く行きかい、旭橋が生活道路であることを実感させます。

20043.jpg
旭橋をくぐると、永遠に続くと思われた「係船禁止」の断り書きが、ウソのように姿を消し、橋脚沿いに連なって浮いていた、フェンスも途切れて、静かな船溜となっていました。

ここからは、いわば「公の水面」でなく、よそ様のお庭先なのですね。奥まで行くと、転回しづらそうということもあり、高架橋脚4本分を残して、回頭することとしました。
撮影地点のMapion地図

ご存知のように、頭上を走る首都高羽田線は、この少し西で南へぐっと向きを変え、多摩川に向かいます。この、東糀谷3丁目と羽田旭町の間を走る首都高も、六間堀という、南前堀から分岐した水路があった区間を利用して、造られたものだったのです。

南前堀の西端部同様、今は埋め立てられて現存しませんが、かつては付近の水路群同様、海苔養殖船や漁船の船溜として、フネブネがひしめいていたのでしょう。国土変遷アーカイブの航空写真「USA-M376-No2-9」(200dpiでご覧ください)を見ると、南前堀とともに、埋め立てられる前の六間堀の姿がとらえられています。

ちなみに、羽田周辺の入堀群、六郷用水末端の排水路として、利用されていたものがいくつかあるのですが、この南前堀もそのひとつで、浜竹用水の排水を受けていたそうです。

20044.jpg決して広くはないものの、水路幅は充分あり、楽に転回できそう…と思っていたら、目の前の杭にバウの左舷を軽くゴツン!

いや、相手が木だったことが幸いして、ゴツンというより「キュキュッ!」と、ちょっといやな音ながら、ガンネルを傷付けずに済みました。何やら、南前堀に「ナメるなよ!」と釘をさされた気分。江戸前の豊饒を一身に受けた、歴史ある船溜であり、四ヶ領を潤した誇り高き六郷用水の落し口、失礼があってはいけません。

20045.jpg冷汗をぬぐう気持ちで、旭橋に向き直ると、おや、こちら側には、すでに人道橋が架かっていたのですか。

たたみかける「係船禁止」の洪水にはちょっとびっくりしましたが、形の揃った、端整と言ってよい高架橋脚のつくる遠近法の消失点に、吸い込まれてゆくような感覚のある水路…、短いながらも、「東京最南端の高架下水路」の風格?が、堪能できたひとときでした。


(21年12月13日撮影)

(『羽田周辺の船溜めぐり…1』につづく)

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