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勢田川防潮水門を訪ねて…5

(『勢田川防潮水門を訪ねて…4』のつづき)

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閘門北側から望んだ風景。赤い桁橋は県道201号線、一色大橋です。

勢田川河口一帯は神社港(かみやしろこう)という、伊勢神宮を控えたご当地らしい、素敵な名前の港。河口の西に位置する、伊勢市神社港にも地名として現存しており、まさにその名のとおり、かつては鳥居前町の外港として、お伊勢参りの船で大いに賑わったのだとか。

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312023.jpg閘門上流側ゲートを閘室横から見て。こちらは巻上機室が左右対称でなく、右のもののみ幅を持たせて、水門の巻上機室と揃えているのが下流側と異なります。こちらのスキンプレートは比較的きれい。

管理橋へ上がる階段の手すりに、水門ではおなじみ、落水注意の看板を発見。もっとも施設管理者の掲げたものでなく、地元小学校PTAと地域団体の名前がありました。

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東岸上流側にもテラス状高水敷があったので、降りて閘門を一枚。艇からの目線に少しでも近いところから眺めたいですからね。

頭が切れてしまいましたが、右には下流側同様、信号を兼ねた電光掲示板が見えます。そのすぐ左、柵内には監視カメラもあって、堰柱や巻上機室に備えていないだけで、ひととおりの設備が揃っていることがわかりました。

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同じ場所から目線を左へ、水門径間を東岸から。冷たい北風がこたえたものの、初めての伊勢の閘門・水門風景を堪能できた、嬉しいひとときでした。

さて、ご当地にはもう一つ、水門の見どころスポットがあるのです! 管理橋を渡って、そちらへ向かうとしましょう。
撮影地点のMapion地図

(令和6年2月1日撮影)

(『神社港のマイタゲート…1』につづく)

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勢田川防潮水門を訪ねて…4

(『勢田川防潮水門を訪ねて…3』のつづき)

312016.jpg閘門の堰柱に掲げられていた銘板。水門のそれより、だいぶ褪色が少なく判読しやすいですね。

扉体の寸法は先ほど見た説明板のとおりで、開閉速度が記載されているのは水門のものと同様。「高速」でも、全開まで4分弱はかかるわけですか。



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前扉室‥‥になるのか、海側ゲートとでもいった方がよいのでしょうか。北西風が結構強い日だったのですが、こちらに出ると防ぐもののない風がもろに吹きつけて、少々つらいものがありました。

両扉室を一見して感じたのは、堰柱や巻上機室に外付けの設備や注意書き類が見られず、あっさり目だなあ、ということ。賑やかなものになると、夜間設備のライトから監視カメラ、通航法の説明ほかが見られますが、このゲートは巻上機室屋根上のスピーカーが前後に付いているのみ。運転時の警報を鳴らすためのものでしょうか。

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海側から水門全体を‥‥と思ったものの、護岸が引いた位置にあって、中途半端になってしまいました。おまけに雲が‥‥むう。

閘門の手前に立ちはだかる形になってしまった黒いものは、縦型の電光掲示板です。天端近くに、ヒサシの付いた丸いレンズがあるところを見ると、信号の灯器も兼ねているようですね。

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海側から閘室内をのぞいて。フェンダー、繋船用アイ、ハシゴなどは一切なく、フラットな側壁のみ。ゲート同様、こちらも実にあっさり目です。高潮時に水門を閉鎖した際も、大きな閘程は見込まれていないように感じられました。

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そして何気に哀れを覚えたのが、この信号の灯器。うす汚れているだけでなく、あさっての方角を向いてしまっています。台風など強風にあおられたのか、それとも扉体整備時などに邪魔になり、ずらされたまま放置されたのかしら。

電光掲示板兼信号が新設された時点で、おそらくお役御免になったものと思われますが、ゲート周りに外付け装備が少ないだけに、廃墟感を漂わせ寂しいものがありました‥‥。
撮影地点のMapion地図

(令和6年2月1日撮影)

(『勢田川防潮水門を訪ねて…5』につづく)

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勢田川防潮水門を訪ねて…3

(『勢田川防潮水門を訪ねて…2』のつづき)

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陽が射しているうちに、堰柱ズラリのよいお顔を‥‥と思ったら、すぐに陰ってしまいました。かなりの風ということもあり、雲の動きが速いのです。ままならぬものでありますね。

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手前の堰柱に掲げられていた銘板を記録。凹部の塗装がはげてしまっていて、判読しづらくなっていたのですが、ズームでたぐり寄せたら何とか読めるまでに。

扉体の寸法が23m×7m、開閉速度は0.3m/分。竣工は昭和55年5月、三菱重工業の施工。全体に色褪せた中、三菱の社紋の赤がぽつり、といった風に残っていたのが印象的でした。

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径間長23mの扉体、顔の高さに巨大な平面がきていると、質量が頬に伝わってくるような感じ。構造をスキンプレートで覆ったかたちの、シェル式ゲートですね。

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さて、お待ちかね(自分が、ね)の閘門です。閘門を運用する高潮時は、下流側が高水位になりますから、上流側であるこちらが後扉室になるのかしら。

312015.jpg堰柱ごとに独立した巻上機室を、橋渡しした廊下でつないだような外観、以前見た旧吉野川河口堰閘門に一脈通じるデザインですね。側壁の表面には一部、補修の痕が見られ、扉体は剥離して錆びたところも。

扉体に書かれた塗装の表記をズームでたぐると、2015‥‥平成27年。自分の感覚だと新しいと思ってしまいましたが、もう9年前。海水と潮風にさらされる環境となれば、若干錆が見られるのも無理はありません。
撮影地点のMapion地図

(令和6年2月1日撮影)

(『勢田川防潮水門を訪ねて…4』につづく)

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勢田川防潮水門を訪ねて…2

(『勢田川防潮水門を訪ねて…1』のつづき)

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管理橋に向かって勾配のついた堤防道を歩きながら、水門の全景を一枚。手前に見える排水機場径間との背割堤先端には、縦長の電光掲示板と監視カメラが設けられています。

際立った特徴や飾り気はないものの、いかにも水門らしい質実剛健たる外観、佳きものであります。

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312008.jpg管理橋を渡りつつ、何か面白いものはないかしらと、周りをキョロキョロ。周囲は橋が乏しいこともあってか結構な交通量があり、クルマが頻繁に通ります。川景色やディテールに集中しすぎてフラフラし、ご迷惑をおかけしてはいけません。

高欄の間近に並ぶ除塵機群を眺めながら、まずは手前の堰柱へ吸い寄せられるように近づきました。説明版が掲げられていたからです。


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国交省三重河川国道事務所による、「勢田川防潮水門排水機場のあらまし」と題した、堰柱の幅と同じくらいの大きな看板です。勢田川の河勢、本施設を整備したきっかけとなった昭和49年7月の洪水被害から説き起こし、施設の機能など詳細を述べたもの。洪水は年月から見て、太平洋沿岸に大きな被害をもたらした台風8号によるものですね。

挿図が褪色して判読しづらいのが残念ですが、諸元が明記されているのはありがたいところ。3径間ある水門は純径間(『圣』の略字がいいですね!)23m、閘門は幅7.5m×高さ7m、閘室長27m。

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「あらまし」の掲げられた橋をはさんで対面、背割堤上にもいま一つの説明版がありました。「勢田川の流域及び改修計画の概要」と題した、こちらは勢田川全体の改修を、洪水被害とともに概説したものです。

こちらはまだ、挿図に彩色が残っていて鑑賞に耐えそうなのに、木が生い茂って図のあたりのみを隠しており、角度を変えても見えないのが何とも。しかし、施設整備・河川改修の概要はこれら解説のおかげでよく理解でき、これからの鑑賞にもより深みが得られた気がしたものでした。
撮影地点のMapion地図

(令和6年2月1日撮影)

(『勢田川防潮水門を訪ねて…3』につづく)

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勢田川防潮水門を訪ねて…1

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2月1日、2日はお休みをいただいて、伊勢志摩方面にある、以前から気になっていた物件を家族旅行を兼ねて訪ねてきました。

お出かけを決めたときから、伊勢市の天気予報を毎日のぞいていたのですが、雨時々曇りなどよろしくない予報が続き、思わず近所の神社に日参し、"晴れ乞い"をしてしまったほど。暑苦しい祈願の甲斐あってか、出発前日には、1日日中曇り、2日晴れまで好転。

写真は行きの新幹線から眺めた富士山ですが、こんなに晴れていたのに、西へ向かうにつれ雲は分厚くなり、どんよりと陰鬱な空模様に‥‥。ううう、神様の霊験も及ばなかったようですね。雨さえ降らなければいいか、と自分を納得させ、初めての伊勢路へ。

312002.jpg名古屋で近鉄特急に乗り換え、最初の目的地に近い伊勢市駅に向かいます。

近鉄名古屋駅の地下ホームに降りると、瀟洒な特急列車が次々と発着しており、ホームの表示や広告もご当地色になって、客地に来たという気持ちが盛り上がります。初めてとあって、目に映るものすべてが新鮮で嬉しいもの。あとは現地の好天を祈るばかり。


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この前後にもいくつか訪ねたところがあるのですが、後ほど改めてまとめましょう。何より伊勢が気になりだしたのはこの物件からなので、第一の目的ということで先に紹介します。

伊勢市の周辺は、北西から外城田川、宮川、勢田川、五十鈴川と、多くの河川が曲流しつつ伊勢湾に流れ込む、その筋の趣味者にとっては魅力的な土地柄。4河川のうちの勢田川河口に、高潮対策と流域の湛水被害軽減のため設けられたのが、写真の勢田川防潮水門。

管理橋が開放されていることもあり、Googleストリートビューでもつぶさに見ることができるので、ご存じの方も少なくないでしょう。写真は堤防から降りて、テラス状の基礎護岸より撮ったものです。

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勢田川排水機場をほぼ正面から。シンプルながら、壁面に走る4本の柱状凸部が効いていて、引き締まった外観。屋上に掲げられた施設名の看板、「国土交通省」のみ少し色が違うところを見ると、かつては「建設省」だったのでしょうか。

雲に覆われてはいるものの、ときおり青空がのぞくほどの空模様。一瞬陽が差すことはありますが、シャッターチャンスにするにはあまりにも短時間で、陽光に輝くいいお顔をものするのは難しそうですね。

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でまあ、何でこの水門がそんなに気になっていたかというと、閘門があるからです!

一枚だけながら、陽の差した瞬間に閘門の遠景が撮れて、テンションも急上昇。さて、ガツガツと愛でて回るとしましょう。
撮影地点のMapion地図

(令和6年2月1日撮影)

(『勢田川防潮水門を訪ねて…2』につづく)

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