7月10日の水路風景…11
(『7月10日の水路風景…10』のつづき)
●東西に伸びる区間を左折し、南北の区間に入ってほぼ真ん中あたり、西岸に通船の船溜が見えてきました。一本の桟橋に複数隻をもやうメザシ繋留で、工事の監視業務につく艇が多いのか、「警戒船」の横断幕を掲げたものも見られます。
下の写真は対岸、東側の一群で、艇のタイプや繋留の仕方もよく似ています。いずれも休日とあって人影はなく、フネブネもまどろんでいるような雰囲気でした。


●西岸奥部近く、水路幅が狭まるあたりの角地には、一つだけ上架設備が。上架中の艇「悠風」は船底の塗装をしたのでしょう、赤い船底塗料が鮮やかです。
何度かご一緒した船宿平井の平井社長に、上架しての整備はどちらで? と伺ったところ「立会川」とのお答えでしたから、きっとここに違いありません。
●最奥部はほぼ幅いっぱいに、長らく桟橋状の足場で占められており、右手にある立会川河口に近づきづらい状態が続いています。
この板囲いされた足場、いったい何だろうとようやく気になって、帰宅後に検索してみたら‥‥。「下水道 施設見学ツアー 勝島ポンプ所流入管渠 工事」(ラジエイト)がヒット。すぐ北の運河畔にあるポンプ所まで、雨水放流のための管渠を整備しており、この足場は隣接するシールドマシン発進竪坑の、作業スペースになっているのですね。

●最奥部で回頭、北側に船首を向けたところで一枚。毎度のことながら、ファンケルの看板と立体駐車場のらせん通路、ここから見ると目立ちますねえ。
右手に首都高を走るクルマの音を聞きながら、静かな水面を眺めて一服。お次は、水門たちの様子を見に戻るとしましょうか。
【撮影地点のMapion地図】
(28年7月10日撮影)
(『7月10日の水路風景…12』につづく)

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下の写真は対岸、東側の一群で、艇のタイプや繋留の仕方もよく似ています。いずれも休日とあって人影はなく、フネブネもまどろんでいるような雰囲気でした。


●西岸奥部近く、水路幅が狭まるあたりの角地には、一つだけ上架設備が。上架中の艇「悠風」は船底の塗装をしたのでしょう、赤い船底塗料が鮮やかです。
何度かご一緒した船宿平井の平井社長に、上架しての整備はどちらで? と伺ったところ「立会川」とのお答えでしたから、きっとここに違いありません。

この板囲いされた足場、いったい何だろうとようやく気になって、帰宅後に検索してみたら‥‥。「下水道 施設見学ツアー 勝島ポンプ所流入管渠 工事」(ラジエイト)がヒット。すぐ北の運河畔にあるポンプ所まで、雨水放流のための管渠を整備しており、この足場は隣接するシールドマシン発進竪坑の、作業スペースになっているのですね。

●最奥部で回頭、北側に船首を向けたところで一枚。毎度のことながら、ファンケルの看板と立体駐車場のらせん通路、ここから見ると目立ちますねえ。
右手に首都高を走るクルマの音を聞きながら、静かな水面を眺めて一服。お次は、水門たちの様子を見に戻るとしましょうか。
【撮影地点のMapion地図】
(28年7月10日撮影)
(『7月10日の水路風景…12』につづく)

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7月10日の水路風景…10
(『7月10日の水路風景…9』のつづき)

●お隣、勝島運河にも寄ってみましょう。モノレール、首都高羽田線、海岸通り・鮫洲橋と、東西方向の区間に架かる3つの橋が重なって見えます。
中でも鮫洲橋は、溶接構造ながら武骨な頼もしさを感じさせる橋。特にカンチレバーの中央径間、桁側面から突出したディテールに目を引かれ、ゴツゴツした感じはどこか、戦前の橋のような雰囲気すらあります。

●裏側を見上げて気になったのが、ご覧のとおり中央径間の桁の下端のみ、エンジ(いや、茶色?)に塗り分けられていたことです。
通航船に対して、桁下の最も高い幅を示す、警戒色のようなものでしょうか。それとも、下塗りか何かを意図的に塗り残したもの? いずれにせよ、何かしら意味がありそうですよね。

●船影絶えた勝島南運河とは対照的に、船溜が点在する、「船いきれ」に満ちた運河であることが特徴の一つ。
写真は北西角にある漁船の船溜で、この他にも業務船のそれや上架設備もあったりと、現役の舟航水面として大いに利用されていることが感じられ、艇から眺めても楽しいものです。
●二つ目の対照的なところが、ほぼ全区間に法面の護岸が備えられて、水辺に親しめるつくりであること。マス目に花を丹精しているところもあり、堤防上は桜並木も整備されて、季節を問わず散歩を楽しむ人影が見られます。
お昼寝をしたり、写真を撮ったりと、思い思いにくつろぐ人たちの周りで、鳩たちが物欲しそうにうろうろしているのも、郊外の水辺らしい、のんびりとした雰囲気でよいものですね。
【撮影地点のMapion地図】
(28年7月10日撮影)
(『7月10日の水路風景…11』につづく)

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中でも鮫洲橋は、溶接構造ながら武骨な頼もしさを感じさせる橋。特にカンチレバーの中央径間、桁側面から突出したディテールに目を引かれ、ゴツゴツした感じはどこか、戦前の橋のような雰囲気すらあります。

●裏側を見上げて気になったのが、ご覧のとおり中央径間の桁の下端のみ、エンジ(いや、茶色?)に塗り分けられていたことです。
通航船に対して、桁下の最も高い幅を示す、警戒色のようなものでしょうか。それとも、下塗りか何かを意図的に塗り残したもの? いずれにせよ、何かしら意味がありそうですよね。

●船影絶えた勝島南運河とは対照的に、船溜が点在する、「船いきれ」に満ちた運河であることが特徴の一つ。
写真は北西角にある漁船の船溜で、この他にも業務船のそれや上架設備もあったりと、現役の舟航水面として大いに利用されていることが感じられ、艇から眺めても楽しいものです。

お昼寝をしたり、写真を撮ったりと、思い思いにくつろぐ人たちの周りで、鳩たちが物欲しそうにうろうろしているのも、郊外の水辺らしい、のんびりとした雰囲気でよいものですね。
【撮影地点のMapion地図】
(28年7月10日撮影)
(『7月10日の水路風景…11』につづく)

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目黒川をのぞいてみると…1
(『勝島運河の桜』のつづき)
●お弁当を広げた勝島運河の最奥部、立会川河口に近いここは、通船溜りでもあります。美しく整備された粒ぞろいの通船たちが、桜をバックに憩う姿を眺めながらの楽しい昼食。
腹くちくなったところで、さらに水辺の桜を求めて北上再開。ううむ、いま一つ空模様がパッとしないのがなんとも…まあ、この時季は毎年のことなのですが。
●天王洲南運河まで戻ってきました。架け替え工事中の東品川橋(『東品川橋の工事』参照)は、旧橋がすっかり取り払われ、橋脚が残るのみとなっていました。
以前も触れましたが、商品名「ランドクロス」の仮橋側面に書かれた桁下表記、親切でいいですね。
もっとも、側面にあまりごちゃごちゃ書き込み過ぎると、橋の美観を損ねる場合もあるでしょうから、ウェブ上の公開情報にした方がいいかもしれません。建設局と港湾局で「桁下高サイト」でも作っていただけると、ありがたいのですが。
●いや、桁下高のお話ではなく、次なる水辺の桜は、毎度おなじみ目黒川。下流部をほんの少しですが、のぞいてみることにしました。
第一橋・昭和橋の下からすかし見たところでは、おお、このもこもことした満開加減、今がちょうど見ごろといった感じですね。

●イヤもう、申し分のない咲きっぷり。
これでスカッと晴れていれば、なお良かったのですが…。
【撮影地点のMapion地図】
●こちらもなかなか。これでもっと晴れていればなお(略)(しつこい)。
例年のように、お花見に繰り出したフネブネの引き波で、木の葉のようにもまれるかと覚悟したのですが、意外や波静かで拍子抜けした気分でした。
たまたま他艇に出会わなかっただけかもしれませんが、この時季の目黒川が静かだと、かえって不安になってしまいます。
(23年4月10日撮影)
(『目黒川をのぞいてみると…2』につづく)

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腹くちくなったところで、さらに水辺の桜を求めて北上再開。ううむ、いま一つ空模様がパッとしないのがなんとも…まあ、この時季は毎年のことなのですが。

以前も触れましたが、商品名「ランドクロス」の仮橋側面に書かれた桁下表記、親切でいいですね。
もっとも、側面にあまりごちゃごちゃ書き込み過ぎると、橋の美観を損ねる場合もあるでしょうから、ウェブ上の公開情報にした方がいいかもしれません。建設局と港湾局で「桁下高サイト」でも作っていただけると、ありがたいのですが。

第一橋・昭和橋の下からすかし見たところでは、おお、このもこもことした満開加減、今がちょうど見ごろといった感じですね。

●イヤもう、申し分のない咲きっぷり。
これでスカッと晴れていれば、なお良かったのですが…。
【撮影地点のMapion地図】

例年のように、お花見に繰り出したフネブネの引き波で、木の葉のようにもまれるかと覚悟したのですが、意外や波静かで拍子抜けした気分でした。
たまたま他艇に出会わなかっただけかもしれませんが、この時季の目黒川が静かだと、かえって不安になってしまいます。
(23年4月10日撮影)
(『目黒川をのぞいてみると…2』につづく)

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勝島運河の桜
(『4月10日の平和島運河』のつづき)
●京浜運河を半ばまで北上したところで、お昼になりました。ちょうど勝島運河の入口が見えたので、これ幸いともぐりこんでお弁当を開くことに。
ここなら懐も深いので、風向きや通航船の引き波を気にすることなく、ゆっくりすることができるでしょう。
●第一橋・鮫洲橋をくぐると、北詰西側の小公園に、さっそく見事な桜が咲き誇っており、お花見客で賑わっていました。
勝島運河は、沿岸の大部分を法面護岸にしており、しかも護岸のひとマスづつに花が丹精されている(自生しているのもあるかもしれませんが)ので、水面から見上げるのが楽しくなります。
●お弁当を広げるお花見客が多いせいでしょうか、おこぼれを頂戴しようとウロウロする、ユリカモメやハトたちの姿も多く見られました。
小さな子供がお菓子を投げると、ご覧のとおり時ならぬ鳥山(?)が立つほど。それを写真に撮るおじさんもいたりして、のどかな雰囲気です。

●運河の最奥部近く、業務船の上架設備があるあたりの桜が、高密度でこれまた見事。
春爛漫を絵に描いたような咲きっぷりを眺めながら、お弁当をいただくことにしました。
●この、ファンケルのロゴを大書きした倉庫のあたりから見る眺めが好きなのですが、勝島運河、何度訪れても、京浜運河地帯でもっとも落ち着けるところだなあ、と思わせる雰囲気の良さがあります。
水辺の緑濃いのどかさに加えて、通船や釣り船といった、私好みのフネブネが多くもやう利用度の高い水面であることも、手伝っているかもしれません。
【撮影地点のMapion地図】
(23年4月10日撮影)
(『目黒川をのぞいてみると…1』につづく)

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ここなら懐も深いので、風向きや通航船の引き波を気にすることなく、ゆっくりすることができるでしょう。

勝島運河は、沿岸の大部分を法面護岸にしており、しかも護岸のひとマスづつに花が丹精されている(自生しているのもあるかもしれませんが)ので、水面から見上げるのが楽しくなります。

小さな子供がお菓子を投げると、ご覧のとおり時ならぬ鳥山(?)が立つほど。それを写真に撮るおじさんもいたりして、のどかな雰囲気です。

●運河の最奥部近く、業務船の上架設備があるあたりの桜が、高密度でこれまた見事。
春爛漫を絵に描いたような咲きっぷりを眺めながら、お弁当をいただくことにしました。

水辺の緑濃いのどかさに加えて、通船や釣り船といった、私好みのフネブネが多くもやう利用度の高い水面であることも、手伝っているかもしれません。
【撮影地点のMapion地図】
(23年4月10日撮影)
(『目黒川をのぞいてみると…1』につづく)

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タグ : 勝島運河
勝島運河
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勝島運河
所在地:東京都品川区勝島1
延長:1.1km
最小水深:A.P.-2.5m
最小桁下高:A.P.+5.5m
メモ:京浜運河(東京)中央部西岸から分岐する運河。水深・桁下高ともに充分ある。沿岸には、屋形船・釣り船の船溜が点在しており、船台など造修施設もあることから、徐航が望ましい。
南端部西岸に立会川(赤印)が注ぐ。また、繋留施設として、「勝島運河 運河の駅」(青印)という小型桟橋がある。桟橋はNPO法人が管理しており、一般への常時開放はされていない。
立会川河口以南、勝島南運河に続いていた区間は、昭和51年に埋め立て開始、同56年に完了し、現在はしながわ区民公園となっている。



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