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7月10日の水路風景…9

(『7月10日の水路風景…8』のつづき)

194041.jpg前後しますが、勝平橋の全景と首都高、船着場の位置関係がわかる一枚を。橋の真下には、平和島競艇の警戒艇が漂泊しているのが見えますね。

勝平橋の桁が左上がりになっているのは、左手の南岸に側道のUターン路があり、それを立体交差する格好となっているためです。



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桁下を透かして見える競艇場の水面と、警戒艇をアップで。あまり近づくのもはばかられるので、船着場前からズームでたぐりました。ちょうど風が抜け、水面に波板ガラスのような、どこか硬質なさざ波が立って、舷側でピシャピシャと音を立てます。

黄色いブイのフェンスで仕切られているのは、中川の江戸川競艇と同じですが、あちらは独行艀も通る大河川の本流、こちらは埋め立てられて袋小路となった、残存区間の末端を利用したもので、完全な閉塞水面。入ってみたくともかなわず、ただ遠巻きに眺めるのみです。

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きびすを返して、ふたたび厩舎の前を通りがかったところ‥‥、
さっきより馬が増えてる!

一番右のお馬さんが、「お~い、みんな見てみろよ、ヘンな奴がいるぞ!」と、声をかけたのかどうかは知りませんが、4つの馬面に8つの瞳でじぃ~っと追尾され、ドギマギしつつもどこか嬉しいものが。お馬さんたちに手を振って「さようなら、また来るね!」と声をかけ、お別れしました。

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194045.jpg東側、京浜運河方を見たところ。少し雲が晴れて、明るくなってきました。モノレールの向こう、大井埠頭は中央海浜公園の森の上に、むくむくと盛り上がった雲が望めて、いかにも夏らしい空です。

京浜運河に戻り、PWCのフリートに追い越されながら、勝島橋をくぐって北上。天気も持ちそうだし、もう少し寄り道してゆきましょうか。
撮影地点のMapion地図

(28年7月10日撮影)

(『7月10日の水路風景…10』につづく)

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タグ : 勝島南運河京浜運河

7月10日の水路風景…8

(『7月10日の水路風景…7』のつづき)

194036.jpg右手、大井競馬場側の護岸は階段状で、その外側にコンクリート堤防を重ねたタイプ。かつてはバージが接岸したことを想わせ、骨材が洗い出された肌と草生し加減が、使われなくなって久しいことを感じさせます。

堤防の向こうに見える建屋は、厩舎でしょうか。近づいてみると、なるほど馬が一頭、窓から顔を出しているのが見えたのですが‥‥。


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ものすごく見てます。
我が艇の動きに合わせてじりじりと首を動かし、射撃レーダーのように目線で追尾されているのがわかり、可愛らしいというか、おかしいというか。耳がピンと立っているのも、こちらに神経を集中しているからでしょうか?

今や競艇場の警戒艇以外、ほとんど船が通ることもないでしょうから、闖入者が珍しく、文字どおり耳目を奪われたに違いありません。厩舎に囲われるのは、馬にとっても退屈でしょうし、少しでもお馬さんの無聊を慰められたなら、私も通った甲斐があったというものです。

194038.jpg左手、南側の護岸は、コンクリート法面の先にテラスを増設したようなタイプ。首都高の向こうにそびえる巨大倉庫も壁面がカラフルで、ひたすらカラリと明るい雰囲気にあふれていました。

チラリと見える赤い桁の橋は、首都高羽田線と海岸通りを渡す、勝平橋。その向こうはもう、平和島競艇場に関連する立体駐車場や、劇場など娯楽施設の並ぶ一角です。


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勝平橋北詰近くにある、しながわ水族館のポンツン桟橋を側面から。簡素ながら堅牢そうな、水上バス寄港地にふさわしい桟橋です。水族館までは、護岸に沿って専用の通路が伸びていました。

船の科学館から京浜運河を経て、こちらに至る航路が休止されたのは、平成20年9月29日のこと。早いもので、もう8年が経つのですね‥‥。見たところ、歳相応に古びてはいるものの、思ったより荒廃は進んでいないので、ときどき整備の手が入っているのでしょう。チャーターとか、不定期便は今でもあるのかな?

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おお、大好物のツブれ鴨さんが! 右の一羽はツブれ状態から立ち上がり、すでに逃げ腰です(笑)。おくつろぎ中のところごめんなさい、接岸はしないので、もういっぺんツブれてみてくだされ。
撮影地点のMapion地図

(28年7月10日撮影)

(『7月10日の水路風景…9』につづく)

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タグ : 勝島南運河水辺の鳥たち

7月10日の水路風景…7

(『7月10日の水路風景…6』のつづき)

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194032.jpg芝浦運河、高浜西運河を経て、高浜水門から京浜運河へ出ることにしました。むう、だいぶ雲が多くなってきた‥‥。薄曇りで明るいものの、バックが白いと水門を撮ってもどうもうまくありません。

京浜運河を南下していると、ちょうどリバイバル塗装のモノレールがやってきたので一枚。補強の終わった橋脚の基礎と、レールなど他の部分の星霜を経たコンクリートの肌が対照的です。

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お久しぶり、勝島南運河の入口に到着。しばらく訪ねていなかったので、何か変わったところを発見できるかもしれません。

警戒塗装を施したモノレールの橋脚、注意書きの「モノレール」の部分だけロゴなのが妙におかしく、見かけるたびにカメラを向けてしまいます。

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194035.jpgモノレールをくぐって、4~50m進んだところの眺望。ご存知のように、最奥部の水面は平和島競艇場で、フェンスで仕切られており、一般艇の可航域は700m弱ほど。
左手、南岸は京浜トラックターミナルほか、広大なトラックヤードと倉庫が並ぶ物流拠点で、西半部にはテラスと緑地が整備されています。北岸は大井競馬場の敷地で、ここから見るとずいぶん緑濃い雰囲気ですね。

現在の水深は‥‥とモニターの感に目を落とすと、3.4~3.5mと十分。沿岸に業務船の揚搭設備はすでになく、水上バスの定期便も休止されて久しい、いわば実用運河としての役割を終えた水路なのですが、水深だけはかつての姿を留めている、といったら、思い入れが過ぎるでしょうか。
撮影地点のMapion地図

(28年7月10日撮影)

(『7月10日の水路風景…8』につづく)

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タグ : 高浜水門京浜運河勝島南運河

勝島南運河


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勝島南運河
所在地:東京都大田区平和島1
延長:1.4km(うち可航域:約0.7km)
最小水深:A.P.-2.5m
最小桁下高:A.P.+5.6m
メモ:京浜運河(東京)南部西岸から分岐する運河。水深・桁下高ともに充分ある。北岸中央部に、東京都観光汽船のしながわ水族館桟橋(青印)がある。
最奥部は、平和島競艇場の水面として利用されており、勝平橋西部のブイ(赤印)で仕切られているので、一般の船舶は入ることができない。レース中は近づかない方が無難。
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タグ : 勝島南運河平和島競艇場