令和元年度川走り納め…10
(『令和元年度川走り納め…9』のつづき)

●そして新装の内川水門と対面。堰柱は濃い紺色(?)に塗装され、扉体はもちろん巻上機室周り、左手の階段とすべて新調したようですね。「羽田周辺の船溜めぐり…7」の写真と、くらべてみてください。
面白かったのは、巻上機室回廊の柵を中心に並べられた諸々の装備が、更新前とほとんど変わっていないこと。おいらんのかんざしのような賑やかさは、更新後も受け継がれたのですね!
●水門をくぐって上流側へ。10年前はクレーン船が入り、足場が河道を横断していて錆色が目立ったここも、今はさっぱりと落ち着いた雰囲気です。
足場もなくなったことだし、ここで遡上限界点に挑戦‥‥といけばよかったのですが、例の「呼ばれていない」(久しぶりだなあ)オーラに襲われたのか、あっさりと反転してしまいました。

●反転したのは、水門の裏側がどんな風貌になったのか、気になっていたこともあるかもしれません。さて正対してみると、おお、こっちの方が好みかも。ライトやスピーカーなどの装備は少ないものの、扉体の構造も見えるせいかディテールはゆたか。光線の具合も手伝っているでしょう。
巻上機室の側壁、陽射しを受けたせいでコルゲートっぽい板であることがわかります。扉体は先代と違うのが、ハシゴが2本設けられたこと。これでより厳つく、魅力が増した感じがしますね。

●そして何より惹かれたのが、右手の堰柱に掲げられた銘! 水門で抜き文字というのも珍しいですが、陽射しに影をつくったさまが実に風情があって、いい雰囲気じゃないですか。少しくずした書体も悪くありません。
あっ、その直下、見て下さいといわんばかりの位置に銘板がありますね。ズームでたぐったら、何とか読めるかな‥‥。
●むう、ブレてしまいましたが、かろうじて判読できそうです。「内川水門耐震補強工事(その1)」と題したプレート。扉体の径間×天地が8m×6.05m、重量21.1t。メーカーは佐藤鉄工とのこと。
メーカーズプレートというと、普通はもっと目立たない場所にあるもの、という先入観がありましたが、比較的高い場所に掲げられたこれを目にして、何かメーカーの矜持というか、自己主張みたいなものを感じてしまうのは、思い入れがすぎるでしょうか‥‥。
【撮影地点のMapion地図】
(元年12月31日撮影)
(『令和元年度川走り納め…11』につづく)

にほんブログ村

●そして新装の内川水門と対面。堰柱は濃い紺色(?)に塗装され、扉体はもちろん巻上機室周り、左手の階段とすべて新調したようですね。「羽田周辺の船溜めぐり…7」の写真と、くらべてみてください。
面白かったのは、巻上機室回廊の柵を中心に並べられた諸々の装備が、更新前とほとんど変わっていないこと。おいらんのかんざしのような賑やかさは、更新後も受け継がれたのですね!

足場もなくなったことだし、ここで遡上限界点に挑戦‥‥といけばよかったのですが、例の「呼ばれていない」(久しぶりだなあ)オーラに襲われたのか、あっさりと反転してしまいました。

●反転したのは、水門の裏側がどんな風貌になったのか、気になっていたこともあるかもしれません。さて正対してみると、おお、こっちの方が好みかも。ライトやスピーカーなどの装備は少ないものの、扉体の構造も見えるせいかディテールはゆたか。光線の具合も手伝っているでしょう。
巻上機室の側壁、陽射しを受けたせいでコルゲートっぽい板であることがわかります。扉体は先代と違うのが、ハシゴが2本設けられたこと。これでより厳つく、魅力が増した感じがしますね。

●そして何より惹かれたのが、右手の堰柱に掲げられた銘! 水門で抜き文字というのも珍しいですが、陽射しに影をつくったさまが実に風情があって、いい雰囲気じゃないですか。少しくずした書体も悪くありません。
あっ、その直下、見て下さいといわんばかりの位置に銘板がありますね。ズームでたぐったら、何とか読めるかな‥‥。

メーカーズプレートというと、普通はもっと目立たない場所にあるもの、という先入観がありましたが、比較的高い場所に掲げられたこれを目にして、何かメーカーの矜持というか、自己主張みたいなものを感じてしまうのは、思い入れがすぎるでしょうか‥‥。
【撮影地点のMapion地図】
(元年12月31日撮影)
(『令和元年度川走り納め…11』につづく)

にほんブログ村
令和元年度川走り納め…9
(『令和元年度川走り納め…8』のつづき)

●「ふるさとの浜辺公園」の水域をぐるりと迂回して、貴船水門の北にある内川の河口に船首を向けました。二つの公園エリアをつなぐ浜辺橋を前にした風景は、ちょうど10年前「羽田周辺の船溜めぐり…6」で訪ねたときと、ほとんど変わりありませんが、河口の左側に、ポンツン桟橋が設けられていました。後で見てみましょう。
この日は潮位の高い日だったので、浅いこの区間の進入にも差し支えなかろうと、スロットルをコツンと前進に入れました。
もしかしたら多摩川のように、台風による堆砂で河床が上がっているかな‥‥と魚探の感を眺めていたら、浜辺橋を過ぎたあたりで2m。底状も平坦で、まず心配はなさそうですね。

●お久しぶりの内川水門。更新工事がなされたことは耳にしていたものの、あらら、以前とずいぶん印象が変わりましたね。
巻上機室の天地が高くなり、窓が小さく壁面もフラットなことも手伝って、ちょっと間延びしたような感じを受けます。堰柱と桁との間が空いていて、支承が見えるのも珍しい気が。そうだ、水門の更新工事があったということは、手前にある無銘のボロボロだった橋も、補強ぐらいはされたのかしら?
●近づいてみると‥‥イヤ、補強のホの字もないですよ、これ。10年前と変わらない、放置状態のままじゃないですか。
前回は北側の橋脚を掲載したので、今回は南側のそれをスナップして、もはや希少な、ほめてやりたいくらいの腐朽っぷりを記録しておくとしましょうか。トリさんたち、お邪魔してごめんなさい、ちょっと入りますよ‥‥。

●うわああ‥‥。
湛水線付近で腐食消失したアングル材のタスキ、鉄筋の露出した橋脚、そして桁裏の錆びっぷりをご堪能ください。ここまで傷んだ橋を見られるのは、都内可航河川でもここだけなんじゃないかと(真顔)。
この荒廃に至ってまで放置されながらも、補修はもとより撤去も改架もされない理由は、どのあたりにあるのでしょうか。
【撮影地点のMapion地図】
(元年12月31日撮影)
(『令和元年度川走り納め…10』につづく)

にほんブログ村


この日は潮位の高い日だったので、浅いこの区間の進入にも差し支えなかろうと、スロットルをコツンと前進に入れました。
もしかしたら多摩川のように、台風による堆砂で河床が上がっているかな‥‥と魚探の感を眺めていたら、浜辺橋を過ぎたあたりで2m。底状も平坦で、まず心配はなさそうですね。

●お久しぶりの内川水門。更新工事がなされたことは耳にしていたものの、あらら、以前とずいぶん印象が変わりましたね。
巻上機室の天地が高くなり、窓が小さく壁面もフラットなことも手伝って、ちょっと間延びしたような感じを受けます。堰柱と桁との間が空いていて、支承が見えるのも珍しい気が。そうだ、水門の更新工事があったということは、手前にある無銘のボロボロだった橋も、補強ぐらいはされたのかしら?

前回は北側の橋脚を掲載したので、今回は南側のそれをスナップして、もはや希少な、ほめてやりたいくらいの腐朽っぷりを記録しておくとしましょうか。トリさんたち、お邪魔してごめんなさい、ちょっと入りますよ‥‥。

●うわああ‥‥。
湛水線付近で腐食消失したアングル材のタスキ、鉄筋の露出した橋脚、そして桁裏の錆びっぷりをご堪能ください。ここまで傷んだ橋を見られるのは、都内可航河川でもここだけなんじゃないかと(真顔)。
この荒廃に至ってまで放置されながらも、補修はもとより撤去も改架もされない理由は、どのあたりにあるのでしょうか。
【撮影地点のMapion地図】
(元年12月31日撮影)
(『令和元年度川走り納め…10』につづく)

にほんブログ村
羽田周辺の船溜めぐり…8
(『羽田周辺の船溜めぐり…7』のつづき)
●そうそう、紹介が遅れましたが、水門をくぐってすぐ左側には、内川排水機場の建屋があります。
工事の足場や台船で、ただでさえ水面が狭まっていることもあいまって、目と鼻の先にゴミ避けの格子がズラリと並んでいる様は圧倒的で、何やら、檻の内側にいるような気分になります。

●私、ダムの高いところにある余水吐けなんかを見ると、怖くて下っ腹がスースーするような感覚に襲われるんですが、今回のように、排水機場の呑み口の横を艇で通るときも、似たような怖さで、ちょっと身が縮みました。
轟々と水を吸い込む排水機場に吸い寄せられて、この格子にピタッと艇が張り付いてしまったら…なんて想像するだけで、ううう、やはり下っ腹がスースーする!
●写真のように、護岸が部分的にきれいに化粧されているのを見ると、今回の工事も、護岸の修景なのでしょうか?
次に訪ねるときは、だいぶ雰囲気が変わっているのでしょうね…。
●内川水門の裏側を眺めて。船溜群の水門には、ちょっとひなびた、質朴な雰囲気がありましたが、この水門は装備もなかなか豪華(?)で、外観もどこか垢抜けた、都会っ子らしい風情が感じられます。竣工年が新しいせいもあるのでしょう。
雰囲気が違うのはそのはずで、今まで紹介した4つの水門は、港湾局の管理するものでしたが、ここ内川水門と排水機場のみ、建設局の江東治水事務所の管轄なのです。名前と違って、江東地区以外の河川にある治水施設も管理しているのは知っていましたが、やはり大田区まで来ると、さすがに違和感がありますよね。

●船溜めぐりを終えて、ガスミオ運河を通って帰途へ。あらら、今ごろ晴れてきた…。日ごろの行いが悪いせいでしょうか。
いやしかし、小さな船溜といえど、やはり前を通りながらのぞきこんだだけとは違い、いろいろなものを発見することができ、楽しめました。羽田周辺の船溜といえば、多摩川に面した、羽田水門・羽田第二水門(過去ログ『多摩川点描』参照)の中はまだ、入ったことがないんだっけ…。差支えがなければ、いずれそちらもお邪魔してみたいものです。
【撮影地点のMapion地図】
●12月13日のお話はいったんお休み、「富士見橋架橋成る」から「南前堀…1」の間のご報告は、またの機会とさせていただきます。
(21年12月13日撮影)
【12月13日の項の参考文献】
大田の史跡めぐり 大田区教育委員会
大田区 海苔物語 大田区郷土博物館
岩波写真文庫19 川―隅田川― 岩波書店
空港のとなり町 羽田 (横山宗一郎・写真、宮田登・文)岩波書店
(この項おわり)

にほんブログ村

工事の足場や台船で、ただでさえ水面が狭まっていることもあいまって、目と鼻の先にゴミ避けの格子がズラリと並んでいる様は圧倒的で、何やら、檻の内側にいるような気分になります。

●私、ダムの高いところにある余水吐けなんかを見ると、怖くて下っ腹がスースーするような感覚に襲われるんですが、今回のように、排水機場の呑み口の横を艇で通るときも、似たような怖さで、ちょっと身が縮みました。
轟々と水を吸い込む排水機場に吸い寄せられて、この格子にピタッと艇が張り付いてしまったら…なんて想像するだけで、ううう、やはり下っ腹がスースーする!

次に訪ねるときは、だいぶ雰囲気が変わっているのでしょうね…。

雰囲気が違うのはそのはずで、今まで紹介した4つの水門は、港湾局の管理するものでしたが、ここ内川水門と排水機場のみ、建設局の江東治水事務所の管轄なのです。名前と違って、江東地区以外の河川にある治水施設も管理しているのは知っていましたが、やはり大田区まで来ると、さすがに違和感がありますよね。

●船溜めぐりを終えて、ガスミオ運河を通って帰途へ。あらら、今ごろ晴れてきた…。日ごろの行いが悪いせいでしょうか。
いやしかし、小さな船溜といえど、やはり前を通りながらのぞきこんだだけとは違い、いろいろなものを発見することができ、楽しめました。羽田周辺の船溜といえば、多摩川に面した、羽田水門・羽田第二水門(過去ログ『多摩川点描』参照)の中はまだ、入ったことがないんだっけ…。差支えがなければ、いずれそちらもお邪魔してみたいものです。
【撮影地点のMapion地図】
●12月13日のお話はいったんお休み、「富士見橋架橋成る」から「南前堀…1」の間のご報告は、またの機会とさせていただきます。
(21年12月13日撮影)
【12月13日の項の参考文献】




(この項おわり)

にほんブログ村
羽田周辺の船溜めぐり…7
(『羽田周辺の船溜めぐり…6』のつづき)
●むう、これは凄まじい…。タスキにかけられたアングル材の、満潮線付近が錆び細ってちぎれんばかり。橋脚も同様、風化してコンクリートが剥落し、鉄筋を露出させている! 渡る気がいっぺんで失せるような老朽化ぶりです。
竣工後、どのくらいの時間が経っているのでしょう。東京ガスの工場が稼働していたころから、ここに架かっているのでしょうか。
●上流側から見たところ。フェンスは最近のものでしょうが、肝心の橋桁や橋脚に、全く補修の手が入っていないあたり、アンバランスさが際立っています。まあ、人が渡るには支障はないのでしょうが、なかなかお目にかかれない状態の橋ではあります。
床板の側面に、ぽつぽつと四角い穴が開いているのは、もとの高欄が取り付けられていた跡でしょう。

●内川水門を見上げて。
…。
いろんなものをつけ過ぎのような気がする。
ライト大小7個、パトランプ3個、カメラ2基、二色信号2基、それにスピーカー、電光掲示板各1。
「×級河川に設けられた水門に備える保安設備は以下の如し」とか、何か明文化された決まりがあるのでしょうか。
2径間以上の大きな水門だと、このくらいの設備がついていても目立たないのでしょうが、さして大きくない規模だけに、まるでおいらんのかんざしのように思えてしまいます。
●水門をくぐって、内川に入ってみると…まあ、先ほどからチラチラ見えてはいましたが、工事中でした。
航空写真で見ても、さして可航域は長くなさそうなので、水門をくぐってほどなく転回とは思っていましたが、これでは他の船溜と、あまり変わりありませんね。残念…。
●河幅のほとんどを、台船が陣取っている上、奥には水面を横断する足場が設けられ、さらにその奥の水面にはフェンスも張られるなど、完全封鎖状態。あきらめがつきました。
台船手前の幅がある部分で、ゆっくり転回し、再訪を期して転進とまいりましょう。
【撮影地点のMapion地図】
(21年12月13日撮影)
(『羽田周辺の船溜めぐり…8』につづく)

にほんブログ村

竣工後、どのくらいの時間が経っているのでしょう。東京ガスの工場が稼働していたころから、ここに架かっているのでしょうか。

床板の側面に、ぽつぽつと四角い穴が開いているのは、もとの高欄が取り付けられていた跡でしょう。

●内川水門を見上げて。
…。
いろんなものをつけ過ぎのような気がする。
ライト大小7個、パトランプ3個、カメラ2基、二色信号2基、それにスピーカー、電光掲示板各1。
「×級河川に設けられた水門に備える保安設備は以下の如し」とか、何か明文化された決まりがあるのでしょうか。
2径間以上の大きな水門だと、このくらいの設備がついていても目立たないのでしょうが、さして大きくない規模だけに、まるでおいらんのかんざしのように思えてしまいます。

航空写真で見ても、さして可航域は長くなさそうなので、水門をくぐってほどなく転回とは思っていましたが、これでは他の船溜と、あまり変わりありませんね。残念…。

台船手前の幅がある部分で、ゆっくり転回し、再訪を期して転進とまいりましょう。
【撮影地点のMapion地図】
(21年12月13日撮影)
(『羽田周辺の船溜めぐり…8』につづく)

にほんブログ村
羽田周辺の船溜めぐり…6
(『羽田周辺の船溜めぐり…5』のつづき)
●船溜めぐりの最終コースは、平和島運河北端に注ぐ小河川、内川。船溜とするには、ちょっと無理がありますが、今回入ってから、実は近い状態であることに気づきました。
第一橋、浜辺橋をくぐって遡上開始。ここはとても浅い区間なのですが、今回は高い潮位のおかげで、らくらく進入できます。
【撮影地点のMapion地図】
●浜辺橋のすぐ上流、南側の岸辺近くに、卒塔婆と切花を立てた素朴な供養塔を発見。水難で亡くなられた方を供養しているのですね。以前訪れたときには気づかなかったのですが、最近祀られたのでしょうか。通過しながら、思わず手を合わせました。
水難供養というと、私もよく利用する海老取川澪筋の、羽田五十間鼻無縁堂が思い出されますが、かつては隅田川でも、主に関東大震災で亡くなった罹災者を供養するため、永代橋下流や相生橋付近の浅瀬に卒塔婆を立て、川施餓鬼が毎年9月に行われていました。
浚渫が行き届き、浅瀬が消滅した今では、卒塔婆を立てることは行われなくなりましたが、行事としての川施餓鬼は続けられており、毎年7月、小名木川の高橋にて、灯籠流しを見ることができます。
●水深は徐々に浅くなりますが、A.P.+143cmの威力(?)で、まったく不安なし。
これなら内川水門も楽勝でくぐれるでしょう。左手には、内川排水機場の施設が姿をあらわしました。
●内川排水機場の樋門です。スキンプレートを陸側に向けて、構造を見せているせいか、いかつい風貌に見えます。おとなしい表情の内川水門とは、好対照です。
かたわらには、てっぺんにパトランプの付いた「放流中」の電光掲示板も。これらを煌々と光らせて、ザブザブと排水に大活躍する姿、ちょっと見てみたくなりました。

●こうして近づいてから、ようやく気づかされるくらいの地味さながら、内川水門の手前には、ご覧のとおりの橋があります。地図で見ると、排水機場の専用橋のようですね。
もっとも、この無名橋に近づいてから、「地味」などと、あなどった感想を持ったことに後悔しました。いや、地味なことには違いないのですが、近来まれに見る、壮絶なモノを目の当たりにするハメになったからです…。
(21年12月13日撮影)
【ご案内】昭和島周辺の水路については、過去ログの以下の記事をご覧ください。
昭和島をめぐる…1
昭和島をめぐる…2
昭和島をめぐる…3
昭和島をめぐる…4
(『羽田周辺の船溜めぐり…7』につづく)

にほんブログ村

第一橋、浜辺橋をくぐって遡上開始。ここはとても浅い区間なのですが、今回は高い潮位のおかげで、らくらく進入できます。
【撮影地点のMapion地図】

水難供養というと、私もよく利用する海老取川澪筋の、羽田五十間鼻無縁堂が思い出されますが、かつては隅田川でも、主に関東大震災で亡くなった罹災者を供養するため、永代橋下流や相生橋付近の浅瀬に卒塔婆を立て、川施餓鬼が毎年9月に行われていました。
浚渫が行き届き、浅瀬が消滅した今では、卒塔婆を立てることは行われなくなりましたが、行事としての川施餓鬼は続けられており、毎年7月、小名木川の高橋にて、灯籠流しを見ることができます。

これなら内川水門も楽勝でくぐれるでしょう。左手には、内川排水機場の施設が姿をあらわしました。

かたわらには、てっぺんにパトランプの付いた「放流中」の電光掲示板も。これらを煌々と光らせて、ザブザブと排水に大活躍する姿、ちょっと見てみたくなりました。

●こうして近づいてから、ようやく気づかされるくらいの地味さながら、内川水門の手前には、ご覧のとおりの橋があります。地図で見ると、排水機場の専用橋のようですね。
もっとも、この無名橋に近づいてから、「地味」などと、あなどった感想を持ったことに後悔しました。いや、地味なことには違いないのですが、近来まれに見る、壮絶なモノを目の当たりにするハメになったからです…。
(21年12月13日撮影)
【ご案内】昭和島周辺の水路については、過去ログの以下の記事をご覧ください。
昭和島をめぐる…1
昭和島をめぐる…2
昭和島をめぐる…3
昭和島をめぐる…4
(『羽田周辺の船溜めぐり…7』につづく)

にほんブログ村