内川遊覧船に乗って…11

(『内川遊覧船に乗って…10』のつづき)

211096.jpg
川の駅の手前にあるいわば最後の橋、山王橋。橋詰には、巨大な人間の手を模したオブジェがあることで知られているんですが、放生津橋に劣らぬ低さに意識が全部持っていかれ、こちとらお手手どころではありませなんだ! イヤ、最後まで楽しませていただきました。

211097.jpg一周して戻ってきた川の駅新湊。すでに多くのお客さんが待っていて、我々と入れ替わりに乗船、賑やかに岸を離れてゆきました。

数隻のPWCとすれ違いながら、爆音を高めて出発する「万葉丸」に手を振ってお別れ。狭水路、低い橋、港湾風景やトリさんと、お陰さまで楽しかったです、お世話になりました!


211098.jpg
万葉線の駅に向かいがてら、河畔をぶらぶらとお散歩。高さの揃った家並みと、柵の全くない美しく整備されたテラス、どこまでも歩きたくなる雰囲気の水路風景。

しかし、これだけ多くの船艇がもやいながら、テラスにほとんど散らかったところや、汚れた様子が見られないのには感服しました。恐らく漁具を広げる作業スペースは別に確保するなど、インフラは整えられているのだろうと想像しましたが、各艇のオーナー一人一人の心掛けがよほどしっかりしていなければ、これほどの美観を保つことはできないでしょう。頭が下がります。

211099.jpg
寄り道しながら町並みを楽しんで、万葉線の中新湊駅に到着。ちょうど電車が到着したのですが、写真を撮ったりもたもたしていて逃し、この1本後に乗り、高岡へ向かいました。街中の小さな交換駅、地方私鉄のムード満点でいいですねえ。

211100.jpg立川志の輔さんの車内アナウンスを聞きながら約40分、高岡駅に到着。高岡駅の停留場も、富山のそれに負けず劣らず、2面2線の立派な路面電車ターミナル。

この日は高岡に宿をとり、翌日朝からの河川航路訪問に備えることにしました。何分目的地が山の中なので、たっぷり1時間半はバスに揺られなければなりません。
撮影地点のMapion地図

(29年9月23日撮影)

(『庄川峡の船旅…0』につづく)

にほんブログ村 マリンスポーツブログ ボートへ
にほんブログ村

タグ : 新湊観光船 内川

内川遊覧船に乗って…10

(『内川遊覧船に乗って…9』のつづき)

211091.jpg河道がふたたび左へ屈曲する手前、お次の放生津橋(ほうじょうづばし)が近づいてきたところで、ムムッと唸りましたね。低い橋すり抜け愛好家として、この橋は鬼気迫るものを放っていると(大げさだな)。

近づけば近づくほど、「万葉丸」のハードトップと桁下の余裕が、ほとんどないことがリアルに伝わってくる超絶な低さ。ハッチのちょっとした凹凸ですら、カンナで削り落としたくなるような、そんな気持ちにすらさせるギリギリっぷりです。

211092.jpg
おおお! もうスキマといってよいレベル。

211093.jpg‥‥凹凸を削りたくなる気持ち、わかっていただけたかしら? 漁船が揃って上部構造物を低めているのも、むべなるかな。

右写真、隣接する水管橋(?)も放生津橋ほどではないですが、イイ感じの低さ。古びたRC桁で手すりがあるあたり、人道橋のようでいい雰囲気です。


211094.jpg
ご当地の顔としてよく紹介される、両橋詰にガラス張りのあずまやをあつらえた橋、東橋。ちょっと駅舎のような雰囲気でもあります。

くぐったときにちょうど、和装の女性たちが橋を渡って降りてくるところで、あでやかな着物姿に目を奪われました。呉服関係のイベントでもあるのかしら。

211095.jpg
遠ざかる東橋と、両岸に続く家並を船尾から。近くで仰ぐと、ちょっと派手かしらと思えた東橋も、遠目に見ると、端正な川辺の街場に溶け込んで、すっかり川景色の一部になっていました。繋留船には、ふたたび例のタイプの漁船が出現。陽光を浴びて白く輝き、茶・黒系の家並みと好対照をなして、これまたよいものでした。
撮影地点のMapion地図

(29年9月23日撮影)

(『内川遊覧船に乗って…11』につづく)

にほんブログ村 マリンスポーツブログ ボートへ
にほんブログ村

タグ : 新湊観光船 内川

内川遊覧船に乗って…9

(『内川遊覧船に乗って…8』のつづき)

211086.jpg
おお、これは素敵な川景色ですね! 両岸の家並みは少し距離が置かれて視界が開け、緩やかな屈曲区間に、舳艫を接するようにしてもやうプレジャー群。進むたび、後から後から艇が湧いて出てくるような、錯覚に襲われるのも屈曲のなせるわざ。

211087.jpg

211088.jpg最徐航で歩く「万葉丸」の船尾から。「船いきれ」と低い護岸と、緑の織り成すのどかな、生きている可航水路の風景!

ふと見ると、草むらが途切れて、水際まで舗装されている船着き様の場所があるのに気づきました。よく見たら木々は桜並木で、草むらは道路と水路の間に切られた、花壇のようですね。お花見の季節は水陸とも賑わいそうです。

211089.jpg
屈曲を曲がり切って直線区間に入ったところで、橋が見えてきました。石垣模様の化粧板を袴にし、和風の高欄を備えた二の丸橋です。

イヤ、この橋かなり低くないか? 立っている自分の目線と、石垣模様の袴がほぼ同レベル‥‥。

211090.jpg乗り組みさんより「危ないよ、頭下げて!」と、手をひらひらするジェスチャーつきで警告があり、オープンデッキに立っている人は、いっせいにしゃがんだり、首をすくめつつ前方をうかがったりと警戒態勢に。

実際通ってみると、屋根と桁下の余裕があまりなく、まさにすり抜けの感覚そのもの。これがまだ続くのでしょうか? 狭水路に低い橋、イヤ、楽しませてくれます!
撮影地点のMapion地図

(29年9月23日撮影)

(『内川遊覧船に乗って…10』につづく)

にほんブログ村 マリンスポーツブログ ボートへ
にほんブログ村

タグ : 新湊観光船 内川

羽田周辺の船溜めぐり…8

(『羽田周辺の船溜めぐり…7』のつづき)

20081.jpgそうそう、紹介が遅れましたが、水門をくぐってすぐ左側には、内川排水機場の建屋があります。

工事の足場や台船で、ただでさえ水面が狭まっていることもあいまって、目と鼻の先にゴミ避けの格子がズラリと並んでいる様は圧倒的で、何やら、檻の内側にいるような気分になります。


20082.jpg
私、ダムの高いところにある余水吐けなんかを見ると、怖くて下っ腹がスースーするような感覚に襲われるんですが、今回のように、排水機場の呑み口の横を艇で通るときも、似たような怖さで、ちょっと身が縮みました。

轟々と水を吸い込む排水機場に吸い寄せられて、この格子にピタッと艇が張り付いてしまったら…なんて想像するだけで、ううう、やはり下っ腹がスースーする!

20083.jpg写真のように、護岸が部分的にきれいに化粧されているのを見ると、今回の工事も、護岸の修景なのでしょうか?

次に訪ねるときは、だいぶ雰囲気が変わっているのでしょうね…。



20084.jpg内川水門の裏側を眺めて。船溜群の水門には、ちょっとひなびた、質朴な雰囲気がありましたが、この水門は装備もなかなか豪華(?)で、外観もどこか垢抜けた、都会っ子らしい風情が感じられます。竣工年が新しいせいもあるのでしょう。

雰囲気が違うのはそのはずで、今まで紹介した4つの水門は、港湾局の管理するものでしたが、ここ内川水門と排水機場のみ、建設局の江東治水事務所の管轄なのです。名前と違って、江東地区以外の河川にある治水施設も管理しているのは知っていましたが、やはり大田区まで来ると、さすがに違和感がありますよね。

20085.jpg
船溜めぐりを終えて、ガスミオ運河を通って帰途へ。あらら、今ごろ晴れてきた…。日ごろの行いが悪いせいでしょうか。

いやしかし、小さな船溜といえど、やはり前を通りながらのぞきこんだだけとは違い、いろいろなものを発見することができ、楽しめました。羽田周辺の船溜といえば、多摩川に面した、羽田水門・羽田第二水門(過去ログ『多摩川点描』参照)の中はまだ、入ったことがないんだっけ…。差支えがなければ、いずれそちらもお邪魔してみたいものです。
撮影地点のMapion地図

12月13日のお話はいったんお休み、「富士見橋架橋成る」から「南前堀…1」の間のご報告は、またの機会とさせていただきます。

(21年12月13日撮影)

【12月13日の項の参考文献】
大田の史跡めぐり 大田区教育委員会
大田区 海苔物語 大田区郷土博物館
岩波写真文庫19 川―隅田川― 岩波書店
空港のとなり町 羽田 (横山宗一郎・写真、宮田登・文)岩波書店

(この項おわり)

にほんブログ村 マリンスポーツブログ ボートへ
にほんブログ村

タグ : 内川 内川水門 ガスミオ運河

羽田周辺の船溜めぐり…7

(『羽田周辺の船溜めぐり…6』のつづき)

20076.jpgむう、これは凄まじい…。タスキにかけられたアングル材の、満潮線付近が錆び細ってちぎれんばかり。橋脚も同様、風化してコンクリートが剥落し、鉄筋を露出させている! 渡る気がいっぺんで失せるような老朽化ぶりです。

竣工後、どのくらいの時間が経っているのでしょう。東京ガスの工場が稼働していたころから、ここに架かっているのでしょうか。

20077.jpg上流側から見たところ。フェンスは最近のものでしょうが、肝心の橋桁や橋脚に、全く補修の手が入っていないあたり、アンバランスさが際立っています。まあ、人が渡るには支障はないのでしょうが、なかなかお目にかかれない状態の橋ではあります。

床板の側面に、ぽつぽつと四角い穴が開いているのは、もとの高欄が取り付けられていた跡でしょう。

20078.jpg
内川水門を見上げて。
…。
いろんなものをつけ過ぎ
のような気がする。
ライト大小7個、パトランプ3個、カメラ2基、二色信号2基、それにスピーカー、電光掲示板各1。
「×級河川に設けられた水門に備える保安設備は以下の如し」とか、何か明文化された決まりがあるのでしょうか。

2径間以上の大きな水門だと、このくらいの設備がついていても目立たないのでしょうが、さして大きくない規模だけに、まるでおいらんのかんざしのように思えてしまいます。

20079.jpg水門をくぐって、内川に入ってみると…まあ、先ほどからチラチラ見えてはいましたが、工事中でした。

航空写真で見ても、さして可航域は長くなさそうなので、水門をくぐってほどなく転回とは思っていましたが、これでは他の船溜と、あまり変わりありませんね。残念…。



20080.jpg河幅のほとんどを、台船が陣取っている上、奥には水面を横断する足場が設けられ、さらにその奥の水面にはフェンスも張られるなど、完全封鎖状態。あきらめがつきました。

台船手前の幅がある部分で、ゆっくり転回し、再訪を期して転進とまいりましょう。
撮影地点のMapion地図


(21年12月13日撮影)

(『羽田周辺の船溜めぐり…8』につづく)

にほんブログ村 マリンスポーツブログ ボートへ
にほんブログ村

タグ : 内川 内川水門