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9月25日のフネブネと水門

(『改架中の高速大師橋…2』のつづき)

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例によって最後は落穂ひろい的に、フネブネと水門をいくつか。
城南島の建材埠頭は、魅力的なフネブネがもやう好スポットですが、この日出会ったうちでは出色だったのがこの「第二十三源内丸」。

短躯にノッポの船橋がそびえるアンバランスな魅力、よく見かけるラティスの櫓タイプでなく、舷窓のついた閉囲型だけに強烈さも三割増しといったところ。残念ながら、検索しても船社のサイトはヒットしませんでした。

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両岸に錆色の鋼管矢板が打ち込まれ、従前より護岸工事が進んでいる北前堀。護岸が古くだいぶ傷んでいましたから、無理もありません。

ヌシたる北前堀水門は4月に見たとき同様、扉体を降ろしていました。巻上機室のないタイプなので、堰柱だけが突き立ち印象が変わりますね。向こうの船溜も護岸工事に入っているのか、それとも貴船、呑川水門同様、撤去されるのでしょうか。

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大師橋と高速大師橋がつくる三角水域の北岸にたたずむ、羽田第二水門。粉を吹きそうに色褪せた感じは変わりませんが、さんさんと降り注ぐ秋の陽を浴びて、気持ちよさそうです。

左手の護岸にやっつけられた落書き、風化してだいぶ薄まったな、と思ったら、右側の堰柱にまた色鮮やかなナニカが‥‥。どうもこのあたりには、懲りない芸術家がいるようです。
撮影地点のMapion地図

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京浜運河、湾岸署水上安全課の船溜にて。先日、9月11日に初見した可愛らしい警備艇「ひめゆり」、この日も同じ場所にもやっていましたが、露天部分にオーニングをかけられており、大切にされているさまがうかがえました。

このスタイルからして、港内より河川が似合いますよね! 大横川や北十間川など、流路が狭くて橋の桁下が低い川で出会ってみたくなります。

287031_01.jpgすでに10~12月のご案内で掲げましたが、最近目にした中では特に気に入ったので、トリミングを変えて改めて。品川埠頭、泉汽船のRORO船、「神泉丸」のファンネルマークです。

ファンネルの上下にあしらわれた黒が、白地に浮かび上がる赤いマークを一段と引き立てていて、何とも小粋に感じられたものでした。
(令和4年9月25日撮影)

(この項おわり)

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タグ : 多摩川京浜運河東京港警備艇北前堀水門羽田第二水門

9月11日の官船たち

(『久しぶりの臨検!』のつづき)

286013.jpg9月11日は結果的に「お船見」になったのですが、ここではそのうち官船‥‥国や自治体などお役所所属のフネブネをまとめてみました。

汐見運河を西航中、先行する港湾局監視艇「こうえいⅡ」の航跡にヨーソロして。微速で進む穏やかな引き波に、繋留船艇への思いやりが感じられたものでした。

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タグ : 汐見運河東雲北運河京浜運河巡視艇警備艇

4月10日の水路風景…3

(『4月10日の水路風景…2』のつづき)

279046.jpg京浜運河を北上していると、先行する一隻の艇に追いつきました。港湾局の監視船「はやかぜ」ですね。

航跡の中に入って、行き足を合わせしばらく続航していたら、こちらに気づいたのか右へ寄せぐっと減速。お仕事中なのに恐縮です、お礼をいいながら追い越させてもらいました。


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このあたり、モノレールの線路が水面近くまで降りてくるところ。間近で滑る姿はスピード感があり、ついカメラを向けたくなるものです。

建設が続く新しい首都高、桁がこちらに伸びてくるようですが、モノレールの上に高速の桁がかぶさる形になるのかしら(ぐぐれ)。

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天王洲南運河から第一航路に出て、振り返ったところ。風がそこそこあって、さざ波が立っている割には靄が濃く滞留し、クレーンたちが白いヴェールに半ば身を沈め、入港する本船も霧の中からぬっと姿を現すような、幻想的な光景に。

湾奥でガスが出て視程が悪くなると、暖かくなってきたことを実感しますよね。半面何を撮ってもシャープさに欠けるので、冬の水路がちょっと懐かしくなる時季でもあります。

279049.jpg港内から隅田川に入り、築地大橋をくぐると‥‥おや、浜前水門も閉じていますね。先ほどの北前堀水門に続いて、レアな光景が目にできたのはやはり嬉しくなります。

閉じていた二つの水門が、たまたま巻上機室がなく堰柱のみのタイプだったのですが、この型は扉体が下がるとどこかバンザイをしているような、ユーモラスな感じがして面白く思ったものです。

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3月6日に続く、大島川西支川の巽橋改架の様子をスナップ。台船が入り、手前に仮橋の仮設中でしたが、興味深かったのは巽橋本体の歩道部分が撤去され、鈑桁が露出していたこと。

大島川西支川を歩く…4」でも紹介しましたが、巽橋は桁の外側に大きく歩道部分が張り出し、高欄や親柱も追加されていて、一見古い橋とは思えない外観でしたから。これは貴重だ! ともっと寄せて撮りたかったのですが、クレーンが作業中ということもあり、接近は控えざるを得ませんでした。
撮影地点のMapion地図

(令和4年4月10日撮影)

(『日の丸クレーン船みたび』につづく)

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タグ : 京浜運河東京港隅田川大横川江東内部河川

12月12日のフネブネ…3

(『12月12日のフネブネ…2』のつづき)

275121.jpgここを通るたび、ついまじまじ見てしまうラック式艇置場。狭い敷地内に、まるで本船の装載艇のように高所に置かれた艇、秘密基地のような、どこか夢のある光景ではあります。

以前来たとき(『入江川第二派川に拾う…2』参照)は、「萩原龍 記念マリーナ」と看板が掲げてありましたが、写真のように看板は枠だけ残して失われていました。

もっともGoogleストリートビューで見ると、裏側の道沿いには同名の看板があったので、名称を変えたわけではないようです。台風か何かで落ちたのかな?

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京浜運河を東航中、行逢した通船にカメラを向けて。船首波から水煙が上がり、アップトリムで突き進んでゆく、実にさっそうとした姿が魅力的で、鳥たちが競争を挑んでいるのもいいですね。

船名は「DORAGON」‥‥えーと、一瞬、龍のことかと思いましたが、1字多いですね。きっと別の意味があるに違いない‥‥。

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275124.jpg左折して塩浜運河に入るいつものコースをたどれば、見えてくるのが超アップトリム放置船「MARINA」!

初出が平成30年12月「12月9日のフネブネ…2」、2度目は31年4月「5年ぶりに横浜へ…3」で、ついに3年が経過したものの、放置状態は変わらず。表面もだいぶ傷みが目立って、悲壮感漂う雰囲気になってきました。何とかならないのでしょうかねえ‥‥。

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突き当りを右折して千鳥運河に入れば、千鳥橋寄りの奥は官庁船の船溜。川崎海上保安署の桟橋には、何度かここで顔を合わせた巡視艇「しおかぜ」が。グレーの船体色も美しく、まめに手入れされていることがうかがえます。

おおっ、その向こうに見える船影は! 今回、初めましてになる新顔ですね。じっくり拝見してゆきましょう。
撮影地点のMapion地図

(令和3年12月12日撮影)

(『12月12日のフネブネ…4』につづく)

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タグ : 入江川第二派川京浜運河塩浜運河千鳥運河巡視艇

12月12日の水路風景…1

(『12月12日の横浜水路…5』のつづき)

275096.jpg何分昼近くから強風の予報があったので、もはや帰心矢のごとし。スロットルを倒してプレーニングに入り、あとはしばらく京浜運河を直進です。

大黒大橋をふたたびくぐったのが9:40、あれだけ諸々堪能して、若干ですが寄り道もできたのですから、まずは上首尾というべきでしょう。早起きの効能は絶大であります。

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京浜運河も半ばをだいぶ過ぎ、東扇島をかすめて東航していると、右手に鋼材囲いされた水域と、建造中の橋脚らしきものが二つ見えてきました。建設中の臨港道路の橋、いよいよ橋脚が立ち上がり始めたのですね。

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左手、水江町側も同様に二つの橋脚が姿を現わしていました。湾奥にまた一つ、巨大橋が仲間入りすると思うと、ちょっとワクワクするものが。

川崎港 東扇島~水江町地区臨港道路整備事業」(国土交通省関東地方整備局京浜港湾事務所)に事業の詳細が載っていますが、建造中の橋は主塔の径間525m、桁下高47mの斜張橋になる予定で、令和5年度の竣工を目指しているそう。

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塩浜運河の北端を右に折れ、千鳥運河に入る角のところには、いくつか小さい倉庫が並んでいるのですが、そのうちの一つ「市営い号上屋」の名前に惹かれて一枚。

3つある扉にも「い-1」「い-2」と書かれていて、何かたたみかけてくるような感じも気に入りました。ああ、いろはが振ってある倉庫、いいなあ。ちなみにこの右手には「ろ号上屋」もあります。

275100.jpg10時過ぎには多摩運河に到達、京浜運河地帯を後に県境を越えられました。

写真は多摩川本流に出た直後ですが、モノレールの電車、右から2輌目あたりの手前の水面に見える小さな黒い突起、あれが左手から伸びてきた砂洲の東限を示す澪標‥‥のなれの果て。スカイブリッジもできることですし、も少し航路標識の整備に意を用いていただけるとありがたいのですが。
撮影地点のMapion地図

(令和3年12月12日撮影)

(『12月12日の水路風景…2』につづく)

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タグ : 京浜運河千鳥運河多摩運河