広島の川景色拝見…1

7月4日は、広島市で集まりがあり、仕事上の先輩たちと一緒に出張してきました。
広島といえば、多数の派川を持つ太田川デルタ上を中心に発展した、まさに水郷都市と称してよいところ。古くから水運も盛んで、現在でも定期の河川航路を持つ、数少ない大都市…。

山陽随一とも言われる、その素敵な川景色を初めて眺められると思うと、出かける前から胸が躍ったのですが、個人的な旅行ではないので、合間を縫ってほんの少しでも見られれば、よしとするしかないかな…と思っていました。

昼に現地到着、午後いっぱいスケジュールが詰まり、夕方になってホテルにチェックインするため、1時間余の中休みがありました。
もうこうなると、辛抱たまりません。カメラをポケットにねじ込んで、広島駅近くの宿から表に飛び出し、小走りに一番近い川へと向かってしまいました。

9001.jpg風もなく蒸し暑い中、息せき切って駆け登った城北通りの歩道橋から、初めて目にする広島の川が、眼下に広がっていました。

太田川デルタではもっとも東に位置する、猿猴川です。写真中央に架かる橋は、栄橋。静かな水面を見下ろしながら、シャッターを切っていると、さっそく聞きなれたかん高い爆音が…。
撮影地点のMapion地図

9002.jpgおおお、2隻のPWCが、フルスロットルで水面を切り裂いて駆け抜けてゆく! 
う~ん、はなからこのシーンに出会えるとは…何だか、広島の川に歓迎されているような、きわめて好都合な気分になってしまいました。

何分、可航河川にムラムラ(笑)くる性分ですから、船の走っている瞬間に立ち会えたことが、何より嬉しかったのです。

9003.jpg目線を少し左に振り、下流方向を見ると、ここが分流点であることがわかりました。

左が上流より続く猿猴川、右に分流するのが京橋川です。橋は、右の3径間橋が城南通り・上柳橋、左のものは、駅西高架道路の一部。
後で知ったのですが、この分流点の護岸は、特に「出鼻」と呼ばれているそうです。以前山梨で、笛吹川の信玄堤を見た際、分流点の尖頭状護岸が「将棋頭」と呼ばれていたのを思い出させました。

9004.jpg悪いクセで、これだけでは少々食い足りない、もう一つ、確かめておきたいものもあるし…。と、時間が押しているにもかかわらず、広島電鉄の市電に飛び乗り、原爆ドームを目指してしまいました。

目の前を通り過ぎた電車を見てビックリ、子供のころ乗ったことがある京都市電の電車が、普通に走っている! 保存やイベント向け車輌としてではなく、まったくの自然体で古い電車が走っているのには、感心させられました。

9005.jpg満員の電車に揺られ、丁字形の橋、相生橋を渡り、中島町は平和記念公園に到着。

夕日を浴びて輝く原爆ドームの下に、元安川のゆったりとした流れが広がる、静かで美しい川景色…。さて、お目当てのモノはいかに!
撮影地点のMapion地図

(21年7月4日撮影)

(『広島の川景色拝見…2』につづく)

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タグ : 広島 猿猴川 京橋川 出鼻

松江堀川めぐり…12

(『松江堀川めぐり…11』のつづき)

まるで東京の水路のように、建物が水面に背を向けている東本町の水辺ですが、家並みのすき間から堀に張り出している、古そうな石段を見ることができました。

さすが松江、一見、水辺との縁が薄そうな地区でも、昔ながらのインフラがそこここに残されていて、小さな発見をしたような面白さが味わえます。
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同じく東本町の岸に、初めて堀川めぐり観光舟以外の船を発見。料理屋さんらしい店の桟橋にもやわれているところをみると、堀川をめぐりながら、宴会ができるのでしょうか。

あとで調べてみたところ、この船は隠岐料理の店、「鶴丸」の持ち船でした。昭和初期に廃れてしまった、堀川での舟遊びを復活させようと、隠岐出身の社長の発案で、平成9年に就航させたものだそうです。
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これも都市河川らしい、シンプルな外観の桁橋、栄橋。ここから京橋川の川幅が、少し狭まります。

写真左端、松の植わった石垣の張り出しが気になる…。旧橋台地か、常夜灯でも建てられていた跡かしら?
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栄橋を過ぎたあたりで、舟は左に舵を取りました。京橋川とはここでお別れ、米子川に入るのです。

米子川で最初にくぐる橋は、左に見える甲部橋。鋼桁橋ですが、コンクリート製の高欄が古そうで、いい感じです。ここでまたまた、オーニング降下…。
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米子川に入りました。
うほほ、これまた狭い、そそる水路ですね。左には、松江赤十字病院の建物が、水面上まで張り出しています。建築基準が、あまり厳しくないのでしょうか、これもよその水路ではあまり見られない、珍しい光景に思えました。

右側には、船着場のようなものも見えます。親水公園かな?
撮影地点のMapion地図
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(21年2月6日撮影)

(『松江堀川めぐり…13』につづく)

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タグ : 松江 堀川 京橋川 米子川

松江堀川めぐり…11

(『松江堀川めぐり…10』のつづき)

京橋をくぐった南岸、末次本町の河岸には、今ひとつの乗り場が見えました。カラコロ広場発着場です。こちらは街中とあって、屋根付きのポンツン桟橋ひとつと、こじんまりしていますが、散策や買い物の道々に、気軽にひょいと乗れそうですね。
我々の舟が近づくと、桟橋の上では、職員の方々がにこやかに手を振ってくれ、通過する際には深々と一礼して見送ってくれました。ありがとう…。

桟橋背後にある、いわくありげな構えのお店は、老舗の和菓子処、風月堂。船頭さんのお話では、松江にはこのような和菓子店が、約百軒もあるのだとか。
ご当地は茶人として名高い、7代藩主・松平治郷…不昧公以来、茶道が盛んな土地柄で、ために茶菓子づくりが盛んになったのだそうです。う~ん、まったく知りませんでした。勉強になるなあ。
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桟橋の脇にもやっていた舟を一枚。船体自体は、もちろんFRPですが、ガンネルはヒノキを用い、塗色も木を思わせる柔らかなウッドブラウンで、悪くない雰囲気です。
戸立て造りの平たい船首も川舟らしく、出艫の周りは垣立が取り付けられ、また写真では見えませんが、船尾水面近くまでカバーがつけられるなど、船外機が極力目立たないように工夫が凝らされています。

オーニングの可動機構と併せて、この手の遊覧舟としては実に充実した装備を誇っており、スタイルもなかなかよろしく、就航10年前後を経ながら、どの舟も整備・清掃が行き届いている点にも、好感が持てました。
松江同様に低い橋の多い、東京の江東区に走る水路群にデビューさせたら、オーニングを上下させつつ、楽しい水路めぐりができるだろうなあ…と、一人妄想。
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お次にくぐる橋は、東京橋。船頭さんいわく、「とうきょうばし、と読み間違える東京のお客さんもおられますが、ひがしきょうばし、です」。

両端のコンクリート製径間に、ゲルバー式に乗っかった鋼桁の中央径間。このゴツさは、江東内部河川に近い匂いが…。何だか、懐かしい(?)ものがありました。
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おお、頭上にずらりと並ぶI形鋼桁、増設、拡幅したとおぼしき橋脚の構造…。おなじみの光景に、一瞬、東京の水路に戻ったような気分(笑)。

復元橋も楽しいですが、こういった実用一点張りの橋も嫌いでないだけに、ついカメラを向けてしまいます。
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東京橋を抜けて、歓楽街・東本町の岸を見ると…これまでとは打って変わって、建物が堀に背を向け始めました。何やら、東京によく似た風景が続きますね。

写真中央の護岸、ビルの幅だけコンクリート打ちぱなしで、角のない、ぬめっとした曲面なのが妙で、気になってつい撮ってしまいました。
撮影地点のMapion地図
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(21年2月6日撮影)

(『松江堀川めぐり…12』につづく)

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タグ : 松江 堀川 京橋川

松江堀川めぐり…10

(『松江堀川めぐり…9』のつづき)

幸橋を過ぎると、南岸には親水歩道が見られるようになりました。
本来の護岸から前進した位置に、水面に近いテラスを設けている点では、東京の水辺と変わりがありませんが、水際を金属製の柵とせず、旧来の護岸と違和感のない、石張りの胸壁としたところが独特で、よそでは見られないタイプですね。

胸壁には10数mおきに開口部があり、水面まで降りられる階段も、何ヶ所か設けられています。
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そして京橋川から見られる、建築物のハイライトがこれ。旧日本銀行松江支店です。昭和13年竣工の、小ぶりながら重厚な建物で、松江で最初にエレベーターが設置されたビルでもあったとか。

この時代の建物となると、周囲を高いビルに囲まれて、肩身の狭そうな状態になっていることがよくあるのですが、並びの建物は比較的高さが揃っており、背後も開けているので、竣工当時と変わらぬ威容が楽しめるのは、うらやましい限りです。
現在は、特産品の販売と、製作体験ができる工芸館、「カラコロ工房」として活用されているそうです。
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歴史ある商人町、末次本町…通称京店と殿町を結ぶ橋、京橋が見えてきました。先代橋はその名に恥じず、立派な石造アーチ橋だったそうです。

橋詰に張り出した形で建っている、蔦のからまったレンガ館、なかなか素敵です。喫茶店でしょうか。
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石垣造りの親水歩道、気に入ってしまいました。振り返ってもう一枚。

背後の街並みともしっくりきていて、眺めとしても落ち着いた雰囲気にまとまっています。時間があったら、ぶらぶら歩いてみたかったなあ…。
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三度のオーニング降下、京橋をすり抜けます。

現在の京橋は、平成7年に架け替えられたものだそうです。桁橋ながら、上回りには石材を多用し、目抜き通りに架かる橋らしい風格があります。
撮影地点のMapion地図
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(21年2月6日撮影)

(『松江堀川めぐり…11』につづく)

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タグ : 松江 堀川 京橋川

松江堀川めぐり…9

(『松江堀川めぐり…8』のつづき)

右側、片原町の岸には、護岸の間に取り残されたようにして、昔風の石積みを見ることができました。船頭さんによると、かつて水面に降りて、洗い物などの用を足すための石段を、特に保存したものとのこと。

一見すると、単なる崩れかかった石組みに見えたのですが、そう言われてみるとなるほど、周りには手すりが設けられて、遺構として保存されている様子がわかりました。
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このあたりは、かつて染物屋「紺屋」が多く立ち並んでいたところで、軒先で染物を洗う職人の姿が、街の風物詩だったとか。

堀から眺める街並みにも、狭い間口の割に、奥行きのある商家風の建て方が見られ、昔を忍ばせます。
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幸橋が見えてきました。国道431号線を渡し、宍道湖大橋から大手前に至る、直線上にも位置するという、重要な橋です。この橋も、ずいぶん桁下高が低そうですね。またオーニングの上げ下げが楽しめそう。

両岸に道の沿った、開けた風景の水辺や、低い石垣風護岸を眺めていると、横浜の堀割川を走ったときのことを思い出しました。
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アーム越しに、キンクロ君にご挨拶です。

まだ若鳥なのでしょうか、お腹の部分がグレーがかっており、羽の色も鮮やかではありません。
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船頭さんから声がかかり、ふたたびオーニングが下がって、身をかがめつつ幸橋を通過。うほほ、何度体験しても楽しいです!

自分の艇にも、こんなモーターライズされたオーニングがあったら、面白いだろうなあ…。トシのせいか、直射日光に長時間さらされるのも、そろそろツラくなってきたし、取り付けを考えてみようかしら?
撮影地点のMapion地図
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(21年2月6日撮影)

(『松江堀川めぐり…10』につづく)

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タグ : 松江 堀川 京橋川 水辺の鳥たち