11月1日のフネブネ…4
(『11月1日のフネブネ…3』のつづき)
●左舷後方を続航してくる「エスエスNANO1」を横目で見ていたら、取り舵を切って亀島川に入ってゆきました。日本橋船着場へは、こちらを経由するのですね。珍しく思って何とはなしに航跡を追い、亀島川へ。
入って2本目、高橋は桁の再塗装でもするのか、足場の構築中。白旗を振る警戒船に挨拶しながら、鋭い声で指示の飛び交う足場を見上げつつ、微速でそろそろと抜けました。

●日本橋川を少し徘徊してから隅田川に戻ると、空はきれいに晴れ渡り、気持ちのよい秋晴れの陽光が降り注ぎました。
出かけるたびに雨や曇りつづきで、正直ウンザリしていたため、晴れるだけでまあご機嫌がよくなること。折よく行逢した「エメラルダス」も、銀色の船体を陽光にきらめかせ、普段の3倍は美しく見えようというものです(笑)。

●厩橋下流より、「竜馬」と「アーバンランチⅡ」の離合風景も佳きかな。アーバンランチ、今や大川筋でもすっかりおなじみの顔になりましたよね。

●言問橋付近でたゆたい、「ファスナーの船」の到着を待っていたときのこと。PWCのフリートが下航してきて、周りがひとしきり賑やかになったのですが、その中の何人かが着ぐるみやマスクで扮装をしているのに気づきました。ははあ、ハロウィンのコスプレといったところですね。河上でこういった楽しみ方を目にするのは初めてなので、ちょっと感慨深くもありました。
中でも目立っていたのは、現在空前のブームとなったコミック「鬼滅の刃」の主人公、竈門炭治郎と禰豆子に扮したお二人! 両岸に人通りの多いテラスのある、街場の川ならではのパフォーマンスといっていいでしょう。川の新たな遊び方を見せられた気がして、面白く思ったことではありました。
●隅田川を下り、隅田川派川から春海運河に入って、春海橋手前で行逢艇が。あらら、先ほど第一航路で南下していった「すみれ」じゃないですか。
沖の水路群をめぐって、今度は河川まで巡回するとは。お勤めとはいえご苦労さまです。しかし一日に二度も出会うのは、珍しいですね。
【撮影地点のMapion地図】
(令和2年11月1日撮影)
(『11月1日のフネブネ…5』につづく)

にほんブログ村

入って2本目、高橋は桁の再塗装でもするのか、足場の構築中。白旗を振る警戒船に挨拶しながら、鋭い声で指示の飛び交う足場を見上げつつ、微速でそろそろと抜けました。

●日本橋川を少し徘徊してから隅田川に戻ると、空はきれいに晴れ渡り、気持ちのよい秋晴れの陽光が降り注ぎました。
出かけるたびに雨や曇りつづきで、正直ウンザリしていたため、晴れるだけでまあご機嫌がよくなること。折よく行逢した「エメラルダス」も、銀色の船体を陽光にきらめかせ、普段の3倍は美しく見えようというものです(笑)。

●厩橋下流より、「竜馬」と「アーバンランチⅡ」の離合風景も佳きかな。アーバンランチ、今や大川筋でもすっかりおなじみの顔になりましたよね。

●言問橋付近でたゆたい、「ファスナーの船」の到着を待っていたときのこと。PWCのフリートが下航してきて、周りがひとしきり賑やかになったのですが、その中の何人かが着ぐるみやマスクで扮装をしているのに気づきました。ははあ、ハロウィンのコスプレといったところですね。河上でこういった楽しみ方を目にするのは初めてなので、ちょっと感慨深くもありました。
中でも目立っていたのは、現在空前のブームとなったコミック「鬼滅の刃」の主人公、竈門炭治郎と禰豆子に扮したお二人! 両岸に人通りの多いテラスのある、街場の川ならではのパフォーマンスといっていいでしょう。川の新たな遊び方を見せられた気がして、面白く思ったことではありました。

沖の水路群をめぐって、今度は河川まで巡回するとは。お勤めとはいえご苦労さまです。しかし一日に二度も出会うのは、珍しいですね。
【撮影地点のMapion地図】
(令和2年11月1日撮影)
(『11月1日のフネブネ…5』につづく)

にほんブログ村
亀島川水門のクレーンが!
(『3月15日と20日の大横川』のつづき)
●隅田川を横断して、亀島川に入ってみることにしました。たびたび触れているように、亀島川水門が早すぎる更新工事に取り掛かってだいぶ経ったので、進捗を眺めがてら通っておこうと思ったのです。
第一径間の巻上機室が桁とともに取り去られたのは、大晦日にすでに見ていましたが、径間正面にクレーン船が陣取り、堰柱には足場がかかっていますね。

●第二径間をくぐってから振り返って。足場の様子からして、これから堰柱の補強にかかるのでしょう。しかし、前回の大規模な設備更新からわずか10年で、耐震補強工事をしなければならないとは。前回の更新時には“耐震”が盛り込まれていなかったのかしら? まさか‥‥。
●ここで一つ、気づかされたことが。機材満載の台船越しに、排水機場へふと目をやったら‥‥あっ!
あのクレーンがなくなってる!
排水機場の柵内は、発電機やクレーン車でぎっしり。使われなくなって久しかったであろうあのクレーンは、工事の機材を置くスペース捻出のため、あっさり撤去されてしまったのでしょう‥‥。

●排水機場のささやかなストラクチャーとはいえ、どこか古風な感じのするその姿に惹かれたものでした。「12月9日の川景色…3」から写真を再掲して、手向けとさせていただきます。合掌。

●栄枯盛衰世の習いなれど、味のある水辺の建造物が去ってゆくのは、やはり寂しいもの。静かな水面を微速で歩かせながら、つらつら想いを巡らせていたら、もう霊岸橋と日本橋水門が見えてきました。
去るものもあれば、帰ってくるものもあり。そうだ、竣工間近い常磐橋を、しつこく訪ねてみるとするか‥‥。
(令和2年3月15日撮影)
(『3月15日の常磐橋』につづく)

にほんブログ村

第一径間の巻上機室が桁とともに取り去られたのは、大晦日にすでに見ていましたが、径間正面にクレーン船が陣取り、堰柱には足場がかかっていますね。

●第二径間をくぐってから振り返って。足場の様子からして、これから堰柱の補強にかかるのでしょう。しかし、前回の大規模な設備更新からわずか10年で、耐震補強工事をしなければならないとは。前回の更新時には“耐震”が盛り込まれていなかったのかしら? まさか‥‥。

あのクレーンがなくなってる!
排水機場の柵内は、発電機やクレーン車でぎっしり。使われなくなって久しかったであろうあのクレーンは、工事の機材を置くスペース捻出のため、あっさり撤去されてしまったのでしょう‥‥。

●排水機場のささやかなストラクチャーとはいえ、どこか古風な感じのするその姿に惹かれたものでした。「12月9日の川景色…3」から写真を再掲して、手向けとさせていただきます。合掌。

●栄枯盛衰世の習いなれど、味のある水辺の建造物が去ってゆくのは、やはり寂しいもの。静かな水面を微速で歩かせながら、つらつら想いを巡らせていたら、もう霊岸橋と日本橋水門が見えてきました。
去るものもあれば、帰ってくるものもあり。そうだ、竣工間近い常磐橋を、しつこく訪ねてみるとするか‥‥。
(令和2年3月15日撮影)
(『3月15日の常磐橋』につづく)

にほんブログ村
12月9日の川景色…3
(『12月9日の川景色…2』のつづき)

●「リアルドット絵」状態の橋2題。清洲橋は昨年10月14日の項でも触れましたが、角度を変えてご紹介。
こうして少し距離をおいた方が、よりピクセル化した雰囲気が出やすい(?)ようですね。背景となる空の色が、薄曇りでブルー、グレーともに境界が溶け込みやすい、というのも手伝っているかもしれません。SNS上でも、同様の感想を持たれた方がおられ、写真をアップしていました。

●亀島川の河口にも、ちょっとだけ寄り道。以前から気になっていた、亀島川水門排水機場の敷地内にある、クレーンの現状を見ておきたくなったからです。
ご覧のとおり、ジブは曲がったままの固定タイプで、よく見かけるラチスでなく、箱型構造というのがいかにも古風な感じがして、惹かれていたのでした。
●もっともリベット組みではなく溶接で、スタイルの割に竣功年次が古くないことを示しています。久しぶりにまじまじ見たけれど、だいぶ錆が進んだなあ。使われなくなってもう長いのでしょうね。
フックのあたりをアップにしてみると、日立のロゴマークと、「2.8TON」という荷重が書かれているのがわかりました。排水機場や水門の機材搬入に使われていたのでしょうね。

●基部もアップで撮ってみました。左の旋回用モーター、右に張り出した巻上機のモーターと、機側操作の座席もなく至ってシンプル。
放置された感が強かった河畔の施設も、最近は積極的に手が入るようになり、気がついたら撤去されていた、なんてことも珍しくなくなりましたから、できるだけ記録しておきたいものです。
【撮影地点のMapion地図】
(30年12月9日撮影)
(『12月9日のフネブネ…4』につづく)

にほんブログ村


こうして少し距離をおいた方が、よりピクセル化した雰囲気が出やすい(?)ようですね。背景となる空の色が、薄曇りでブルー、グレーともに境界が溶け込みやすい、というのも手伝っているかもしれません。SNS上でも、同様の感想を持たれた方がおられ、写真をアップしていました。

●亀島川の河口にも、ちょっとだけ寄り道。以前から気になっていた、亀島川水門排水機場の敷地内にある、クレーンの現状を見ておきたくなったからです。
ご覧のとおり、ジブは曲がったままの固定タイプで、よく見かけるラチスでなく、箱型構造というのがいかにも古風な感じがして、惹かれていたのでした。

フックのあたりをアップにしてみると、日立のロゴマークと、「2.8TON」という荷重が書かれているのがわかりました。排水機場や水門の機材搬入に使われていたのでしょうね。

●基部もアップで撮ってみました。左の旋回用モーター、右に張り出した巻上機のモーターと、機側操作の座席もなく至ってシンプル。
放置された感が強かった河畔の施設も、最近は積極的に手が入るようになり、気がついたら撤去されていた、なんてことも珍しくなくなりましたから、できるだけ記録しておきたいものです。
【撮影地点のMapion地図】
(30年12月9日撮影)
(『12月9日のフネブネ…4』につづく)

にほんブログ村
5月7日の川景色…1

鼎談出席者のお勧め川景色は、とのスタッフからの問いにこたえる形で、まずはお二方が挙げられた場所から、順繰りにたどってゆくことに。薄曇りなのがちょっと残念ですが、空はまずまず明るく、風も穏やか。隅田川から亀島川へと入ります。

●南高橋近くの船溜‥‥いや、今やこぎれいになってしまって、「船溜」と呼ぶのもはばかられるような雰囲気ですが。桟橋にもやわれていた曳船、「つくば丸」の放つハードな業務船臭が、いい塩梅にこぎれいさを相殺(?)していて、個人的には少し救われたような気分に。

‥‥すみません、一人盛り上がってしまいました。幹事の役が回ってきたら、ここにお願いしようかなあ。

●艇から見上げても、桁裏まで塗装が美しいのが嬉しくなります、霊岸橋。都内にある橋の名前では、風情があると同時に、音のせいかどこか厳めしさも感じられて、好きなものの一つ。都心部の橋としては、桁下高がほどよく低いのもポイント高し。

●いくつか巡った後、佃水門から朝潮運河に入りました。水門のゲート直下まで入ると、ご覧のとおり朝潮大橋が見えてくるのですが、ひらがな表記の橋名「あさしおおおはし」の「おおお」が妙で、意識をちょっと持って行かれる場所でもあります!
【撮影地点のMapion地図】
(29年5月7日撮影)
(『5月7日の川景色…2』につづく)

にほんブログ村
2月19日の亀島川…3
(『2月19日の亀島川…2』のつづき)

●屈曲部に位置する亀島橋、浅いアーチの補鋼が頭上に覆いかぶさり、まろやかな圧迫感を頭上に感じながら前進微速。
26年5月の写真を見返してみても、繋留艇が一掃されて、ずいぶん寂しくなってしまったなあ‥‥。あの艇たちは全部、先ほど見た桟橋に引っ越すことができたのでしょうか。
●霊岸橋は塗り替えられてまだ年数がたっていないせいか、クリームの色が鮮やかできれい。
向こうは分流点、日本橋水門があるのはご存知のとおり。何分おなじみの水路なので、そのままゆるゆると日本橋川に出ようと思っていたら‥‥。くぐりながら、「アレッ?」と、水門のちょっとした異変に気付かされたのでした。

●裏から向かって左、2番径間の扉体直下、水面に横一線の泡立ちが! 最初、閘門通航のときによく見られる、扉体から落ちる滴がつくる線だと思ったものの、扉体を見ると濡れておらず、点検開閉ではないようです。
スロットルをニュートラルにし、惰性で近づきながらよく観察したところ、どうやら水面下から泡が出ているようだとわかり、珍しさにまじまじ見入ったものです。

●ちょうどジェットバスか何かのように、シュワシュワと白い線を描く奇観に、丁字流での左右確認もおろそかになるほど(ちゃんと確認しような!)。
何でしょう、扉体の戸溝にエアーを出す装置を設けて、閉鎖時の水密を損わないよう、溜まった泥土を排出する装置でしょうか。帰ったら調べてみよう。
●水門も設備更新をすると、より十全な作動を求めて、新しい機能が追加されるのだなあ、と感心しきり。単に私が知らないだけで、前からあったのかもしれませんけれど‥‥。
丁字流で取舵を切り、日本橋川を上航。好天の下、江戸橋ジャンクションもシャープな表情を見せて、楽しい遡上になりそうですね。
【撮影地点のMapion地図】
(29年2月19日撮影)
(『2月19日の日本橋川…1』につづく)

にほんブログ村

●屈曲部に位置する亀島橋、浅いアーチの補鋼が頭上に覆いかぶさり、まろやかな圧迫感を頭上に感じながら前進微速。
26年5月の写真を見返してみても、繋留艇が一掃されて、ずいぶん寂しくなってしまったなあ‥‥。あの艇たちは全部、先ほど見た桟橋に引っ越すことができたのでしょうか。

向こうは分流点、日本橋水門があるのはご存知のとおり。何分おなじみの水路なので、そのままゆるゆると日本橋川に出ようと思っていたら‥‥。くぐりながら、「アレッ?」と、水門のちょっとした異変に気付かされたのでした。

●裏から向かって左、2番径間の扉体直下、水面に横一線の泡立ちが! 最初、閘門通航のときによく見られる、扉体から落ちる滴がつくる線だと思ったものの、扉体を見ると濡れておらず、点検開閉ではないようです。
スロットルをニュートラルにし、惰性で近づきながらよく観察したところ、どうやら水面下から泡が出ているようだとわかり、珍しさにまじまじ見入ったものです。

●ちょうどジェットバスか何かのように、シュワシュワと白い線を描く奇観に、丁字流での左右確認もおろそかになるほど(ちゃんと確認しような!)。
何でしょう、扉体の戸溝にエアーを出す装置を設けて、閉鎖時の水密を損わないよう、溜まった泥土を排出する装置でしょうか。帰ったら調べてみよう。

丁字流で取舵を切り、日本橋川を上航。好天の下、江戸橋ジャンクションもシャープな表情を見せて、楽しい遡上になりそうですね。
【撮影地点のMapion地図】
(29年2月19日撮影)
(『2月19日の日本橋川…1』につづく)

にほんブログ村