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7月10日の水路風景…3

(『7月10日の水路風景…2』のつづき)

194011.jpg第三航路を反転北上し、中防を左に見て飛ばしていると、おなじみコンクリートケーソンを造る浮きドック群が目に入りました。

そうだ、近寄って眺めてやろう‥‥と、取舵に当てて接近コースへ。何分相手が巨大なので、一見近づいたように思えても、なかなか距離が詰まりません。手前にはアンカーが打ってあるのか、ブイが浮かんでいたので、これを目安にしてスロットルをしぼり、微速で流しつつ見物に及びました。

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昨年6月にも紹介した、「超弩級ウインク」の君。左上に書かれた、「立山6500-01」が正式名称なのでしょうか、あいかわらずの超弩級ぶりで何よりですわ。

イヤしかし、近くで見ると本当にでかい。天端中央に設けられている白いハウスなんか、10人やそこいら軽く寝泊りできそうな感じすらします。眺めていたら、内側の色が昨年と違うことに気づき、まめに手入れされているのだなあ、と感心しきり。文字どおりドック船隊(?)の「顔」ですから、お手入れが怠りないのも納得です。

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ゆっくり流しながら、右手にある僚船(でいいのかしら?)たちも眺めて、圧倒されるような質量過剰感を堪能。

小型の本船すら複数隻載ってしまいそうな、この幅の広さったら。雑誌の記事などで広さを印象付けるとき、「テニスコート何面分」なる表現がありますが、その伝でいえば、いったい何面分になるのでしょうね。

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浮きドック船隊の列が尽きたところで、ガット船の荷役風景に出会いました。沖をすっ飛ばしてしまわずに、岸に寄せただけあるものです、「求めよ、さらば与えられん」というわけで(ちょっと違う気がするぞ)、トクをした気分。

鋼製の架台に載っているダンプが、まあ小さく見えること。ちょうどガット船のグラブと、同じくらいの大きさですね。

194015.jpg浮きドック群とガット船にお別れし、ふたたびスロットルを倒して中防を離れ、鉄鋼埠頭とフェリー埠頭(10号地『その1』と『その2』の間ともいう)の間に入りました。有明西運河から、豊洲沖に抜けるいつものコースを取ったのです。

埠頭の間に入ったところで、右前方の接岸船に目線が吸い寄せられました。おお、船尾にAフレーム、全体の雰囲気もただものじゃなさそう! 
撮影地点のMapion地図

(28年7月10日撮影)

(『7月10日の水路風景…4』につづく)

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タグ : 東京港中防

3月14日の臨海大橋…2

(『3月14日の臨海大橋…1』のつづき)

26011.jpg中防側トラスに目を転じると、こちらは足場もほとんどが外されて、組立工事も終盤に近そうなスッキリとした表情。

おや、クレーンが首を長く伸ばして、何かを吊り下げているようです。グッとズームを効かせて撮ってみると…。




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ゴンドラが吊り下げられて、中には人が乗っている!

ワイヤー1本で吊り下げられ、しかも少し傾いでいるゴンドラは、ここから見るといかにも頼りなげ。私なら床にはいつくばって、とても周りなど見られないレベル…。本当に頭が下がります。側面の点検をしているのでしょうか。
しかし、人とくらべてみると、遠目には華奢な構造の一本一本が、本当に太くガッシリとしているのを、改めて実感できますね。

26013.jpg見ているこちらが肝を冷やしそうな現場を離れ、有明西運河を経て隅田川に向かうべく北上。

中防北東岸では、旧ブログでも紹介した、ケーソン建造用の浮ドック群がお出迎え。現在も、続々とあの巨大なケーソンを生み出し続けているのですね。


26014.jpg
有明西埠頭公園の前には、日本丸がもやっていました。これも昨年の「日本丸とみやこどり」のときと同じです。年度末と関係があるのでしょうか。

甲板上では、かなり大がかりな工事を行なっている様子でした。甲板のチーク材でも張り替えているのかな?

26015.jpg微速で近づきながら、日本丸を眺めていると、おや、バウスプリットの向こうに一本、早咲きの桜が。もうお花見も間近ですね。

この桜に刺激されて、道々開花状態を観察して回ったりと、いくつか寄り道しつつ遡上して…。あっ、申しわけありませんでした、ご批判も空恐ろしいので、桜その他は後回しにして、いい加減分水路編に突入したいと思います。
撮影地点のMapion地図

(22年3月14日撮影)

(『分水路打通作戦【水道橋1号分水路編】…1』につづく)

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タグ : 東京港臨海大橋日本丸中防東京港

11月15日の臨海大橋…2

(『11月15日の臨海大橋…1』のつづき)

18006.jpg行き足をゆるめつつ、南側に出ました。構造の一本一本が、陽光にキラキラと輝き、バックも青空と言うことなし。

左側に見える艇も、我々同様臨海大橋見物でしょうか。




18007.jpgこちらは若洲側トラス。中防側にくらべて、上部トラスの進捗が若干遅く、まだ天端の部材が組まれていません。

防波堤突端の灯台も、すっかり橋の影になってしまったようですね。航路標識は、もちろん橋の方にも備えられるでしょうから、今後も点灯されるのか、気になるところではあります。


18008.jpg
若洲側に寄せながら、ゆっくり戻るとしましょう。ふと見上げると、あっ、橋の上に人影が! 日曜も作業を続けておられるのですね。目もくらむような、さえぎるもののない高所での作業は、さぞご苦労も多いことでしょう。
大きく手を振ると、作業員の方も、手を振り返してくれました。

あと、あまりに大きい橋のせいか、今まで意識しませんでしたが、この写真に写っている接続部、いずれ上部トラスが完成すれば、見られなくなるんですよね。旧ブログでも、豊洲大橋の架設中、接続部の断面を眺めて盛り上がったりしていましたが、これもいずれ、貴重な一枚になるかもしれません。

18009.jpg防波堤の内側から、若洲側トラスを望んで。

トラスの上に行き来するのは、どうしているんだろう…と、仔細に眺め回してみると、向こうの橋脚の間に、トラスに続く足場のようなものが見えました。あの中に、階段やエレベーターが設けてあるに違いありません。
しかし、船で橋脚の下まで行って乗り移るのは、特に波の荒い日などは、大変でしょうね。

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風も強くなってきそうですし、そろそろ戻るとしましょう。左を見ると、中防の稜線越しに、富士山とふたたびのご対面。

海に出られる方は、結構な頻度で富士山を見ているのかもしれませんが、何分こちらは、狭い水路ばかりを走っている川っプネ乗り。こんなに鮮明な富士山には、そうそう出会えません。
白い灯台とのツーショット、人工の丘とはいえ、疎林に見え隠れする富士の姿は、なかなか風流でした。


(21年11月15日撮影)

(『11月15日の川景色…1』につづく)

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タグ : 東京港臨海大橋東京港中央防波堤内側埋立地中防

11月15日の臨海大橋…1

18001.jpg11月15日は、ゲストをご案内しての近場回り。昨日までの荒天がウソのような、雲ひとつない快晴でしたが、午後からは南西風が強くなるとのことでしたので、早めに沖に出てしまおうと、おなじみの観察対象、建設中の臨海大橋へ向かうことにしました。

曙運河を通ると、湾岸道路の橋の一つが、何やら工事中。橋脚の補修でしょうか、よく見なかったのでわかりませんでした。

18002.jpg鉄鋼埠頭を右に見て、第二航路の近くまで来ると、すでに強まりつつあった南西風のせいで少しガブりましたが、陽射しが暖かなのはありがたい限り。

沖に出ると、ビルの間から富士山が顔を出しているのを発見、トクをした気分になりました。今年になって富士山を見るのは、初めてではないでしょうか。

18003.jpg正面に望む臨海大橋は、一対のトラスが第三航路をはさんで相対し、ここから見ると、まるで神社の狛犬のような、可愛らしささえ感じます。

周囲に比較する建物がないせいでしょうか、一基6000tの重量があるとは思えないほど、小さくて、華奢な構造物に見えるんですよね。

18004.jpg
逆光にぎらつく波の上に、次第に大きくなって迫り来る、中防側トラスのシルエット。まあ、当たり前なんですけれど、さすがにここまで近づくと、圧倒的な質量がのしかかってくるのですね。おなじみさんにもかかわらず、ゴクリ、とつばを飲み込む迫力。

橋上では、ご覧のように上部トラス(正式には、何と呼ぶのでしょう)の組み立てが進んでいました。素人考えでは、あのクレーン船隊で吊り上げるスペクタクルが、上部トラスでも味わえるのでは…、と思い込んでいたので、現地組み立てとわかり、ちょっと残念です。

18005.jpg橋のほぼ真横まで来ると、中防のおかげで風裏となり、波はすっかり穏やかになりました。スロットルをしぼって、ゆるゆると航過しつつ、質量過剰ぶりを堪能。

抜けるような、蒼穹と呼ぶにふさわしい青空をバックに、長々と鋼桁橋を従えたトラスは、まさにくろがねの龍! こうして訪ねるたびに、新しい表情を見ることができるのは、建設中の土木構造物の醍醐味でしょう。
撮影地点のMapion地図

(21年11月15日撮影)

【追記】ちょぶさん(がーちゃんフォトアルバム Vol.2)に教えていただいたのですが、「東京港臨海道路第Ⅱ期事業」(PDF)によると、まだ中央径間トラスと、中央径間箱桁の架設に巨大クレーン君たちが出動する模様です。ご教示ありがとうございました!

(『11月15日の臨海大橋…2』につづく)

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タグ : 東京港臨海大橋曙運河東京港中央防波堤内側埋立地中防