中島閘門に寄り道…2

(『中島閘門に寄り道…1』のつづき)

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211017.jpg「もみじ」の入閘を眺めて。堰柱のないマイタゲートは、閘室に入っても船がよく見えて、ローラーゲートのそれとはまた違った魅力が楽しめるものです。

排水の間に後扉室のそばへ移動し、出閘の様子も堪能。前日までしばらく雨天続きでしたから、この日は乗船希望のお客さんが引きも切らなかったのではないでしょうか。


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気になる階壁をのぞき込んでみると、おや、前回と違って水平面が泥か苔のようなもので覆われて、石張りが見えなくなっていますね。

今回は潮位の関係で、前回よりわずかに排水時の水位が高く、階壁を浸すくらいで露出はしませんでしたから、そのせいかなとも思ったのですが、どうでしょう。降雨量とか水温の関係で、藻が湧きやすかったとかもあるかもしれません。

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211020.jpg階壁に気を取られていたら、「もみじ」が早くも一周して戻ってきました。背の高いオーニングも見下ろせるような、大きな閘程(水位差)も魅力の一つです。

一つ忘れていました、がーさんたちがツブれていた桟橋の脇、「むくり護岸」と通称される、天端が曲面に成形された石組み護岸が現地保存されています。テラスでなく桟橋とすることで、護岸の原形を損なわず、また訪れた人が観察できるよう配慮されているというわけでした。

(29年9月23日撮影)

(『“ガンダーラ”にも寄ってみた!』につづく)

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中島閘門に寄り道…1

(『萩之浦閘門跡を訪ねて…2』のつづき)

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211012.jpg萩之浦閘門跡を訪ねた後、そのまま神通川の堤防道を戻れば、当たり前ですがすぐ近くを通るということもあり、富山水路の顔役である、中島閘門に寄ってみました。前扉室ゲートをまずは一枚、左端にたゆたうカップ麺の器はご愛嬌。

このとき閘室は注水中でした。船が来るのかな? ズームでたぐり寄せて、扉体に掲げられた銘板も。純径間9.09m、扉高2.995m。

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上流側にある桟橋の上では、鴨さんたちがおくつろぎ中でした。平たくツブれたり、丸くfくらまって首を突っ込んだりと、可愛らしい姿を見られてトリ好き冥利であります。

この部分は竣工当時の護岸を保存していることもあり、歩道も桟橋になっているのですが、ジョギングの人が頻繁に通り、どすんどすんと結構な音と振動が伝わります。それでも鴨さんたちは涼しい顔、すっかり慣れているようですね。

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211015.jpgモーターのうなりが高まり、扉体が開きはじめました。ああ、マイタゲートが水面に渦を作って開扉するシーン、何度見てもいいなあ。

‥‥と、船がやって来ました。前回訪ねたときにお世話になった「もみじ」。お陰でゲートの運転も眺められました、いいタイミングで来てくれたものです。水面でまったりしていた鴨さんが、慌てて逃げてゆくのも微笑ましい。いや、寄ってみてよかった!
撮影地点のMapion地図

(29年9月23日撮影)

(『中島閘門に寄り道…2』につづく)

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「富山港・知られざる閘門」の図面が!

205036.jpg昨年2月、「富山港・知られざる閘門?!」で、富山港にも港内と神通川本流間の背割堤を貫く、閘門があったことを紹介しました。

竣工年も規模も、名前すらわからなかったこの「知られざる閘門」、最近になって、ついにその正体が詳らかになったのであります! まずはそのいきさつからお話しさせてください。
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タグ : 萩之浦閘門 中島閘門 富岩運河 富山港 閘門 松川 松川遊覧船

中島閘門見学…5

(『中島閘門見学…4』のつづき)

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操作室を軒の裏まで眺めまわして、さて、艇に戻る時間も近づいてきました。閘室や関連機器を見て歩きながら、桟橋へぶらぶらと。閘室はすっかり水が抜かれて、水面ははるか下まで下がっています。

前扉室の近くまで来ると‥‥あっ、通航時はよく見えなかった階壁が! しかも、その形がただならぬ香気(?)を発散しているのに吸い寄せられて、思わず駆け寄りました。

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何と、階壁の下流側は優雅なカーブを描いており、しかも角には面が取ってある! 中までムクの石材かどうかはわからないものの、見たところ少なくとも石張りのようです。

ほとんど水面下に隠れてしまうところにまで、意匠的な気遣いがなされているとは! すごいぞ中島閘門! 「テルマエ・ロマエ」のルシウスばりに打ちのめされる船頭。単に私が知らないだけで、他の同世代の閘門も同様なのでしょうか、機会があったら調べてみたいものです。

175108.jpg中島閘門とお別れする前に撮った、銘板二題。こちらはバイパス設備に設けられた、注排水用スライドゲートのそれです。

設備のほとんどが地中にあることとて、銘板を貼り付ける場所に窮したのか、鋼材の短い足を生やし、まるで花壇の立看板のように、ちょこなんと立っている姿が印象的でした。


175109.jpgこちらは後扉室ゲートの扉体にあったもの。復元新製されたとはいえもう16年、ベテランとはいかないまでも、そろそろ中堅いったところでしょうか。

ちなみに佐藤鉄工、我が艇の行動範囲内では、朝霞水門も手がけられています。同社サイト、「水門・鉄管・除塵機」のページをご覧ください。


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名残惜しく中島閘門を辞して、ふたたび「もみじ」で環水公園へ。美しく整備された昭和一桁生まれのマイタゲート、これからも末永く活躍してほしいものです。

桟橋を離れた直後、船長は巧みに舵を切り、放水路の水門ギリギリまで寄せてサービスしてくれました。吸い込まれそうなスリルと、水位差を実感できる眺めの面白さ、運河観光はこうでなくては! と膝を叩いたことではありました。

(27年6月20日撮影)

(『環水公園を眺めて』につづく)

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中島閘門見学…4

(『中島閘門見学…3』のつづき)

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待望の操作盤とご対面。いかにも昔風の計器や、側面に施された装飾など、こげ茶一色の塗装とあいまって重厚そのもの!

水平面は分厚い大理石の板で、左端の角のみ塗料がはげて、白い生地がのぞけています。盤上、ボタンやパイロットランプのみ最近のもので、計器類や大理石のそれと違和感があり惜しい感じがしましたが、見方を変えれば、これは最近まで現役だった何よりの証しなのでしょう。

175102.jpg大理石は軟質で加工がしやすく、熱にも強く湿気も喰らわないとあって、かつては絶縁体として電気製品に盛んに用いられました。模型用電源のトランスも、高級なものになると、大理石のタップ盤をおごったものがあったのを思い出します。

閑話休題、ここまで立派な操作盤とくれば、メーカーが気になります。銘板は‥‥簡単に見つかりました。正面ど真ん中、「芝浦製作所製造」! 現在の東芝ですね。

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計器類は、すべてに説明のシールが貼ってあったものの、針やガラスが失われていたり、あっても無造作にネジで固定されていたりして、ちょっと寂しいものが。写真は閘室の水位計ですが、よく見ると右下、11の目盛のところに「SHAKU」と小さく書かれているのに気づきました。この文字盤、単位が「尺」なんだ!

ちなみに、右側に少し見える額縁は、皇太子殿下が富岩運河を訪れられた際の写真です。以前、見沼通船堀を見にいったとき(過去ログ『通船堀に寄り道…3』参照)、記念植樹があったのを思い出しました。関心のある分野が近しいだけに、これからも行く先々でニアミス(でも何でもない)するのかも。

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175105.jpgこちらが現在の操作盤です。何ともこじんまりとまとまっていて、81年間の技術の進歩を実感させるものが。計器のたぐいは一切なく、作動ステップは、一番上のランプ群で確認するようですね。扇橋閘門のそれ(『満漢全席小名木川…5』参照)と比較しても、ずいぶん簡素な感じがします。

操作室を出て、他の部屋も見せていただきました。和室の宿直室に、大小のお手洗いとお風呂場、どれもきれいにリニューアルされていましたが、やはり近年まで現役だった建物だけに、厳密な意味での復元ではなさそうです。右の写真はお風呂場で、タイル張りの可愛らしい浴槽のみが、ぽつんと置かれていました。

(27年6月20日撮影)

(『中島閘門見学…5』につづく)

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