ホワイトアイリス出港
(『上戸川舟溜を眺めて…3』のつづき)
●昼食後、くちくなったお腹を抱えて常陸利根川畔を散歩していたら、潮来大橋の向こう、こちらに近づいてくる船影があることに気づきました。
午後の陽射しを反射させながら、遡上してくるその船にカメラを向けていたところ、どうも見覚えのあるカタチ…あっ、これはもしかして!
【撮影地点のMapion地図】

●やっぱり、ホワイトアイリスだ!
季節航路で、潮来通いの便があることは知っていましたが、まさか出会えるとは思っていませんでした。ついこの間、5月に乗ったばかり(『ホワイトアイリスに乗って…1』ほか参照)なので、嬉しさもひとしおです。
●二層の甲板を持つホワイトアイリスにとって、潮来大橋の桁下高はあまり十分とはいえないのか、首をすくめるかのような微速航行。トップのマストも折りたたんでいます。
あやめの時季限定とはいえ、かつての水郷汽船の花型航路であった土浦~潮来間を、こうしてお客さんを乗せた船が行き来しているというだけで、血沸き肉躍るものが。航程およそ35kmあまりの内水航路の旅、楽しいでしょうね。

●橋をくぐってしばらくすると、ホワイトアイリスはがぜん爆音を高めて、引き波を立てながらスピードを上げ始めました。
側面には「船で行くらくらく潮来あやめ祭り H24.6.24 潮来発15:00 ラクスマリーナ」と書かれた横断幕が掲げられ、あやめ祭りに合わせた臨時航路であることを示しています。
土浦~潮来の往復と、潮来到着後に屋形船での昼食がセットになっていますが、ラクスマリーナに問い合わせたところでは、往復または片道の乗船のみでの利用も可能とのことでした。その様子は「霞ヶ浦写真館」の「ホワイトアイリス号潮来就航」に掲載されています。
●十六島を通っての帰路、お決まりの扇島閘門跡に寄り道。護岸が施されたクロ(あぜ道)も、すっかり夏草におおわれ、ゲート跡にはなぜかネットが渡されて、水路を閉鎖していました。
寄り道といえば、もう一つ立ち寄って、その後の状況を見ておきたい水路があったのだった…。震災による被害が、最も大きかったあの川、復旧は進んでいるのでしょうか。
【撮影地点のMapion地図】
(24年6月24日撮影)
(『小野川の復旧工事』につづく)

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午後の陽射しを反射させながら、遡上してくるその船にカメラを向けていたところ、どうも見覚えのあるカタチ…あっ、これはもしかして!
【撮影地点のMapion地図】

●やっぱり、ホワイトアイリスだ!
季節航路で、潮来通いの便があることは知っていましたが、まさか出会えるとは思っていませんでした。ついこの間、5月に乗ったばかり(『ホワイトアイリスに乗って…1』ほか参照)なので、嬉しさもひとしおです。

あやめの時季限定とはいえ、かつての水郷汽船の花型航路であった土浦~潮来間を、こうしてお客さんを乗せた船が行き来しているというだけで、血沸き肉躍るものが。航程およそ35kmあまりの内水航路の旅、楽しいでしょうね。

●橋をくぐってしばらくすると、ホワイトアイリスはがぜん爆音を高めて、引き波を立てながらスピードを上げ始めました。
側面には「船で行くらくらく潮来あやめ祭り H24.6.24 潮来発15:00 ラクスマリーナ」と書かれた横断幕が掲げられ、あやめ祭りに合わせた臨時航路であることを示しています。
土浦~潮来の往復と、潮来到着後に屋形船での昼食がセットになっていますが、ラクスマリーナに問い合わせたところでは、往復または片道の乗船のみでの利用も可能とのことでした。その様子は「霞ヶ浦写真館」の「ホワイトアイリス号潮来就航」に掲載されています。

寄り道といえば、もう一つ立ち寄って、その後の状況を見ておきたい水路があったのだった…。震災による被害が、最も大きかったあの川、復旧は進んでいるのでしょうか。
【撮影地点のMapion地図】
(24年6月24日撮影)
(『小野川の復旧工事』につづく)

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霞ポート水門と管理橋…3
(『霞ポート水門と管理橋…2』のつづき)
●ここで水門が守っている、船溜の方を見てみることに。水門が「霞ポート水門」を名乗っているのなら、この船溜も「霞ポート」なのかしら?
東側に門があったので、銘板でも掲げられていないかしらとうろついてみたものの、それらしきものなし。道路は草ぼうぼうで、中をのぞくと大きな水たまりができており、あまり使われていない様子でした。
【撮影地点のMapion地図】

●取り付け道路の途中から、船溜を眺めたところ。東側には、甲板室を持つ台船が3隻、並んでもやっていました。こちらも色あせて、塗装もはがれ、長い間使われていない雰囲気…。
●管理橋の上から、少し角度を変えて見てみると、一番奥の1隻のみカタマランでした。水面清掃船かな?
他の2隻は外観から、浚渫船などに動力を供給する発電設備を搭載した船か、詰所のような役割をする船のように思えました。船名は手前が「みずすまし」、奥が「美浦」。真ん中のものはフェンダーに隠れて、「水×」と、一文字しかわかりませんでした。
昨日から続いた豪雨のせいで、水は茶色く濁っており、水路の入り口はフェンスで閉ざされているにもかかわらず、浮流物も多くあまりコンディションはよくありません。
●船溜の西側は、国交省霞ヶ浦河川事務所・土浦出張所の建物群。背後には、旧建設省や自衛隊の施設でおなじみ、マイクロ波通信の鉄塔がそびえ立ち、なかなかそそる光景ですね。鉄塔には「水郷筑波国定公園」の看板が掲げられていました。
過去ログでも触れたように、ここには、霞ヶ浦インフォメーションセンター「水の交流館」なる展示施設があり、見学してみたかったのですが、残念ながら到着が遅くなり、この日は見られずじまい。
ちなみに楽天トラベルの「たびノート」によると、開館時間は10:00~16:00、入館料無料、要予約とのこと。検索しても、オフィシャルサイトに行きあたらないので、現在も開館しておられるのかどうかはわかりません。
●かすかに聞こえる高い回転数の爆音に、霞ヶ浦の方を振り返ってみると…おお、先ほど乗ったホワイトアイリスが、マリーナに帰港するところでした。時刻からして最終便でしょう、ディンギーの白帆の間を、一直線に突っ走ってきます。
しかし、こうして遠くから眺めても、船尾波がもりもりと盛り上がっているのが見え、飛ばしぶりがリアルにわかりますね。
(24年5月4日撮影)
(『霞ポート水門と管理橋…4』につづく)

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東側に門があったので、銘板でも掲げられていないかしらとうろついてみたものの、それらしきものなし。道路は草ぼうぼうで、中をのぞくと大きな水たまりができており、あまり使われていない様子でした。
【撮影地点のMapion地図】

●取り付け道路の途中から、船溜を眺めたところ。東側には、甲板室を持つ台船が3隻、並んでもやっていました。こちらも色あせて、塗装もはがれ、長い間使われていない雰囲気…。

他の2隻は外観から、浚渫船などに動力を供給する発電設備を搭載した船か、詰所のような役割をする船のように思えました。船名は手前が「みずすまし」、奥が「美浦」。真ん中のものはフェンダーに隠れて、「水×」と、一文字しかわかりませんでした。
昨日から続いた豪雨のせいで、水は茶色く濁っており、水路の入り口はフェンスで閉ざされているにもかかわらず、浮流物も多くあまりコンディションはよくありません。

過去ログでも触れたように、ここには、霞ヶ浦インフォメーションセンター「水の交流館」なる展示施設があり、見学してみたかったのですが、残念ながら到着が遅くなり、この日は見られずじまい。
ちなみに楽天トラベルの「たびノート」によると、開館時間は10:00~16:00、入館料無料、要予約とのこと。検索しても、オフィシャルサイトに行きあたらないので、現在も開館しておられるのかどうかはわかりません。

しかし、こうして遠くから眺めても、船尾波がもりもりと盛り上がっているのが見え、飛ばしぶりがリアルにわかりますね。
(24年5月4日撮影)
(『霞ポート水門と管理橋…4』につづく)

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ホワイトアイリスに乗って…4
(『ホワイトアイリスに乗って…3』のつづき)
●右舷にオランダ風の風車が見えてきました。土浦市の公式サイトによると、霞ヶ浦総合公園なのだそう。(説明の放送は流れていたのですが、ろくに聞いていないあたり)
ツェッペリン飛行船を模したジャングルジムが楽しそうですね。風車は展望台を兼ねていて、周囲にさえぎるものもないようですから、眺望は素晴らしいでしょう。

●ここでふたたび、古びた浚渫船が。岸からはるか離れた湖水のど真ん中に、人影もなく寂しく碇泊しているあたり異様な感じがしますが、平均水深7mという霞ヶ浦の浅さを考えると、スパッド(杭)を打って停めておくのも難しくないのでしょう。
かつて、水質の汚濁が進んだ時代に、汚れた底土を一掃して水質を改善しようと、旧建設省による大規模な浚渫事業が進められたこともあったそうです。浚渫船が多いのは、そのころの名残なのでしょうか。

●上の写真は右舷側に見られた、土運船らしき艀。浚渫船とペアを組んでいるのかな?
艀の向こうや、右の写真にも見えるように、澪標か何かの仕掛けなのか、竿がたくさん立てられており、船はその間を縫うように進むこともしばしば。浚渫を頻繁に行わないと、澪筋の維持が難しいのかもしれませんね。
●しかし、本船の飛ばしぶりたるや、進行方向に顔を向けていると、風圧で髪型がオールバックになってしまうほど。我が木っ端ブネが、めったに出さない全速を出したときに近い感覚で、優に20ktは出ていたと思われます。
船頭的には、爆音と風切り音で血沸き肉踊り、なかなか面白かったものの、寒い時期にはちょっとツラそうではありますね。ともあれ、オープンデッキを持つそこそこの規模の観光船で、ここまで高速航行が堪能できるのはあまりないでしょう。
(24年5月4日撮影)
(『「保立食堂」で通運丸に出会う!』につづく)

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ツェッペリン飛行船を模したジャングルジムが楽しそうですね。風車は展望台を兼ねていて、周囲にさえぎるものもないようですから、眺望は素晴らしいでしょう。

●ここでふたたび、古びた浚渫船が。岸からはるか離れた湖水のど真ん中に、人影もなく寂しく碇泊しているあたり異様な感じがしますが、平均水深7mという霞ヶ浦の浅さを考えると、スパッド(杭)を打って停めておくのも難しくないのでしょう。
かつて、水質の汚濁が進んだ時代に、汚れた底土を一掃して水質を改善しようと、旧建設省による大規模な浚渫事業が進められたこともあったそうです。浚渫船が多いのは、そのころの名残なのでしょうか。


艀の向こうや、右の写真にも見えるように、澪標か何かの仕掛けなのか、竿がたくさん立てられており、船はその間を縫うように進むこともしばしば。浚渫を頻繁に行わないと、澪筋の維持が難しいのかもしれませんね。

船頭的には、爆音と風切り音で血沸き肉踊り、なかなか面白かったものの、寒い時期にはちょっとツラそうではありますね。ともあれ、オープンデッキを持つそこそこの規模の観光船で、ここまで高速航行が堪能できるのはあまりないでしょう。
(24年5月4日撮影)
(『「保立食堂」で通運丸に出会う!』につづく)

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ホワイトアイリスに乗って…3
(『ホワイトアイリスに乗って…2』のつづき)
●高まる爆音とともに行き足も次第について、同調するようにテンションも急上昇。水運史の舞台となった霞ヶ浦、その湖面に乗り出すのは初めてとくれば、やはりコーフンの度合いも違います。
ますます厚いゆく手の雲を吹き飛ばすかのような、パワフルかつ豪快な走りぶりが頼もしく、「さすがさつき丸の末裔!」と、勝手に妄想を広げて一人ごちる船頭。

●沖で固まって練習していた、ディンギーのフリートのすぐ近くを通過。このフリートは、我々より一足先に、マリーナのスロープから出港していったもの。大学のヨット部でしょうか。
全艇、マストのトップに黒球を掲げているのが目立ちます。通り過ぎざま、手前の艇のクルーが手を振ってくれました。
●ディンギー群と距離が開いたところで、ホワイトアイリスはがぜん、速度を上げ始めました。水面は平穏なので、ピッチングはほとんどないのですが、「滑るように」とはいかないのが面白いところでした。なんというか、とにかく馬力で押し分けているような、力技な感じがするのです。
カタマランですから当然、2機がけ2軸で、船尾に盛り上がる2本の噴流を見つめながら、グイグイと大きな手のひらで押されるような加速感を味わいました。
●群雲の下に広がる土浦市街と、その中心部を貫く桜川の河口を遠望して。その名のとおり、美しい桜並木を河畔に擁する川で、お花見の時期には桜祭りもあるとのこと。
ああそうだ、河口の近くには一つ、訪ねてみたい物件があったんだよなあ…。時間があったら、後で行ってみるとしましょう。

●昨日の豪雨もあって水は茶色く、流木など浮流物も少なくないものの、初めての霞ヶ浦とあって、ただひたすら広大な水面に感激つつ、周りを眺めていると…。左舷前方に、何か白くて四角いものが。帆曳船にはまだ早いし、帆としてはちょっと小さすぎる…う~ん、何だろう?
ズームでたぐりよせて撮り、画像を拡大してみると、水底から立ち上げた櫓に、箱のようなものが乗っているようですね。観測施設かな?
●帰宅してから検索してみると、いつも拝見している「霞ヶ浦写真館」の記事がヒット。ううむ、この記事はうかつにも未読でした! ちなみにこのブログ、今回お世話になったラクスマリーナの、専属カメラマンさんが発信しておられるブログなのです。
その記事、「何コレ?!」によると、この施設「掛馬沖観測所」といって、湖上に数か所ある同様の観測所とともに水質や水位ほかを計測し、常陸川水門を運転するデータにもなっているのだとか。水面にぽつんと屹立する姿が、今は亡き東京灯標を思わせますね。
(24年5月4日撮影)
(『ホワイトアイリスに乗って…4』につづく)

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ますます厚いゆく手の雲を吹き飛ばすかのような、パワフルかつ豪快な走りぶりが頼もしく、「さすがさつき丸の末裔!」と、勝手に妄想を広げて一人ごちる船頭。

●沖で固まって練習していた、ディンギーのフリートのすぐ近くを通過。このフリートは、我々より一足先に、マリーナのスロープから出港していったもの。大学のヨット部でしょうか。
全艇、マストのトップに黒球を掲げているのが目立ちます。通り過ぎざま、手前の艇のクルーが手を振ってくれました。

カタマランですから当然、2機がけ2軸で、船尾に盛り上がる2本の噴流を見つめながら、グイグイと大きな手のひらで押されるような加速感を味わいました。

ああそうだ、河口の近くには一つ、訪ねてみたい物件があったんだよなあ…。時間があったら、後で行ってみるとしましょう。

●昨日の豪雨もあって水は茶色く、流木など浮流物も少なくないものの、初めての霞ヶ浦とあって、ただひたすら広大な水面に感激つつ、周りを眺めていると…。左舷前方に、何か白くて四角いものが。帆曳船にはまだ早いし、帆としてはちょっと小さすぎる…う~ん、何だろう?
ズームでたぐりよせて撮り、画像を拡大してみると、水底から立ち上げた櫓に、箱のようなものが乗っているようですね。観測施設かな?
●帰宅してから検索してみると、いつも拝見している「霞ヶ浦写真館」の記事がヒット。ううむ、この記事はうかつにも未読でした! ちなみにこのブログ、今回お世話になったラクスマリーナの、専属カメラマンさんが発信しておられるブログなのです。
その記事、「何コレ?!」によると、この施設「掛馬沖観測所」といって、湖上に数か所ある同様の観測所とともに水質や水位ほかを計測し、常陸川水門を運転するデータにもなっているのだとか。水面にぽつんと屹立する姿が、今は亡き東京灯標を思わせますね。
(24年5月4日撮影)
(『ホワイトアイリスに乗って…4』につづく)

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