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「ファスナーの船」を追って…3

(『「ファスナーの船」を追って…2』のつづき)

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東岸近く、源森川水門のすぐ下流あたりで漂泊してカメラを構えていたんですが、ファスナーの船が来るまでの待ち時間にふと周りを見回したら、東岸のテラスに何本か固まって、幟が立てられているのが目に入りました。

中でも左から4本目には、「吾妻橋と桜橋の間を往復! ファスナーの船運航中!」と書かれていますね。場所的に間違いではないのでしょうが、人通りのより多い西岸に立てたほうがよかったような‥‥。いや、かえって写真を撮るのに邪魔になってしまうかしら?

‥‥などと考えていたら、幟のうち2本にある「すみゆめ」って、「隅田川 神羅万象 墨に夢」が正式タイトルで、ファスナーの船もこの一環として、墨田区が協賛しているのですね。なるほど、西岸に立てられない理由がわかりました。

257012.jpg下航で2航過目を終えたファスナーの船は、駒形橋の上流側で減速し回頭すると、東岸に寄せてこちらへ向き直りました。

‥‥あれ? なかなか発進しないな‥‥。時間調整でもあるのでしょうか。



257013.jpgあ、浅草船着場を解纜した「リバータウン」が航過するのを待っていたのですね。

下航船優先、定期船優先のマナーにも沿っていますが、河道中央を一直線に走ってこそ、パフォーマンスが完成することを考えれば、航行中の行逢船は避けたいところでしょう。


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「リバータウン」が駒形橋をくぐるのを待って発進、今度はH艇長の25ft艇も並走して、なかなかダイナミツクな遡上シーンに。記録映像の撮影をしているのでしょう、こちら側にいてお邪魔だったかな‥‥。

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ベンガラ色の吾妻橋のアーチと、勇壮な引き波を立てる銀の船体がいいコントラスト。2隻の後姿を見送りながら、ここいらでおいとますることにしました。

何分水面から眺めているもので、肝心かなめの、ファスナーを開けているように見えるウェーキは拝見できなかったものの、ちょっと頭が重そうな独特の走りぶりは堪能できたので、嬉しいひとときではありました。機会があったら、橋の上からも眺めてみたいですね!

(令和2年11月1日撮影)

(『11月1日のフネブネ…1』につづく)

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タグ : 隅田川ファスナーの船水上バス

「ファスナーの船」を追って…2

(『「ファスナーの船」を追って…1』のつづき)

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吾妻橋上流の西側テラス近くで流速に艇を立てて留まり、後姿を見送って。東武線鉄橋のすみだリバーウォークでは、結構な数の人が立ち止まって、ベストショットをものしているようですね。

257007.jpgそのまま眺めていると、ファスナーの船は桜橋上流まで直進してから行き足を落とし、ゆっくりと回頭して下航の姿勢をとりました。

脳内のイメージでは、派手にウェーキを引いて高速でプレーニングするように思えたのですが、スピードは意外にゆっくり。ファスナーを開けているように見えるちょうどよい速度域は、思ったより低いところにあるみたいですね。

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西岸からだと逆光のため、戻ってくるまで、自艇のポジションを東岸寄りに変えておこうと、波を立てないよう微速で河道を横断。ちょうど言問橋をくぐるあたりで、陽光ににぶく輝くいいお顔をものすることができました。

ところで、今まで気づかなかったのですが、前に突き出たツマミの部分、下からステーの棒1本で支えているのですね。

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ふたたび東武線鉄橋をくぐる瞬間、橋上の皆さんは撮影にまあ熱が入ること。上流を見て待ち構え、「来た、来た!」と声を掛けあうのも聞かれ、楽しそうです。午前中は雲が多かったので少し不安がありましたが、写真日和といっていいほど晴れて何よりでした。

257010.jpg船着場にもやう「リバータウン」とのツーショット。おなじみの人も少なくないでしょうが、変わった形の船が間近に迫ってきて、ほとんどのお客さんはびっくりしたことでしょう。

空模様のすぐれない週末が続いた後とあって、河畔も水上バスも結構な賑わいで、パフォーマンスにはもってこいの日だったことは間違いありません。
撮影地点のMapion地図

(令和2年11月1日撮影)

(『「ファスナーの船」を追って…3』につづく)

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タグ : 隅田川ファスナーの船水上バス

「ファスナーの船」を追って…1

257001.jpg11月1日は近場をうろついてきたのですが、朝のうち雲が多かった空も、昼近くには秋晴れとなり、楽しいお散歩となりました。この秋初めての冬鳥、キンクロやホシハジロたちにも会えて、嬉しい出だしに。

出港前、H艇長から「お昼から浅草で『ファスナーの船』がパフォーマンスしますよ!」とこれまた嬉しいご案内が。走っているのを見たことがなかったし、これはチャンスと拝見することにしました。

257002.jpgあちこち見て回ってから、少し早めに浅草に到着。言問橋近くで漂泊しながら、賑わうすみだリバーウォークや通過する電車を眺めて、のんびり来航待ち。

12月9日のフネブネ…1」「平成最後の川走り納め…1」でも触れたように、艇そのものは身近にするご縁がありながら、ウェーキを引いたいわば“完成形”を見る機会に恵まれなかったので、お声がけはありがたいかぎりであります。

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正午も近くなりました。下流に目を凝らしていると、逆光でさざ波がキラキラしている中を、ゆっくり遡上してくる艇が2隻。あれかな? うん、そうだ!

スロットルを倒し、吾妻橋下流まで下って西岸寄りで待っていると、H艇長の25ft艇が先導する形で、ファスナーの船が遡上してきました!

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駒形橋をくぐって、微速で目の前を上航してゆくファスナーの船。動いているところを目にするのは初めてなので、ちょっと感動です。

随伴しているH艇長が、こちらに気づいて手を振りながら縦陣を解き、自艇を岸に寄せると、ファスナーの船はぐうっと増速し始め、白いウェーキを引いて吾妻橋をくぐってゆきました。早くもパフォーマンス開始です!

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こちらも原速で吾妻橋の西径間をくぐり、スカイツリーがビルの間から顔を出したところで一枚。有名建造物が並ぶ河畔をバックした、ファスナーの船の航走姿、よく似合いますよね。

橋やテラス上では、歩いている人がだんだんと気づき始め、指をさしたり、スマホをかざしたりと少しづつ盛り上がってくる様子が見られ、こちらもそれにつられてか、気分が高揚してくるものが。人々が川に目を向けて、しかも楽しんでくれるのですから、そりゃ嬉しくなろうというものです。
撮影地点のMapion地図

(令和2年11月1日撮影)

(『「ファスナーの船」を追って…2』につづく)

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タグ : 隅田川ファスナーの船水辺の鳥たち