築地大橋の怪物

隅田川を河口近くまで下ってきて、築地大橋をくぐったところで、河道にえらくカサのあるものが張り出しているのに気づきました。背後のマンションに負けないくらいの高さもあったので、「え? 何? 埋め立てて建てたの?」 と思ってしまったくらい。


一見したところでは、コンクリートプラントに似ているような。かたわらを通りながら、アンローダーというのでしょうか、水面上に張り出したグレーのそれの、禍々しいまでの質量過剰感に目を奪われたものでした。

●遡上する行逢船があったので、いったんやり過ごしてから回頭して戻り、も一度よ~く眺めてみようと下流側へ離脱。
交錯するコンベア、それを支える櫓状構造物と、およそフネらしからぬカサ高ななりは、スマートな築地大橋の醸す瀟洒な雰囲気を、ぶち壊さんばかりの悪目立ちぶり。橋を渡る人々も、思わず見入ったのではないでしょうか。

●少し距離をとりつつ遡上、"怪物"さんのいいお顔を一枚。掲げられた看板から、寄神建設の「第十七神昭」とわかりました。
「作業船一覧表」(寄神建設株式会社)によると、種別はコンクリートミキサー船。コンクリート製造能力は、220立米/時とのこと。港湾や河川の土木工事となれば、打設するコンクリートの量も膨大なものになるので、これだけの大きさが必要なのでしょう。
【撮影地点のMapion地図】
(令和4年10月23日撮影)
(『10月23日の官船たち』につづく)

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タグ : 隅田川コンクリートミキサー船
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