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すみだリバーウォークを歩いて…5

(『すみだリバーウォークを歩いて…4』のつづき)

268021.jpg源森川水門の裏が見える場所は、振り返って高架線を眺めるとこんな感じ。この区間の特徴である瀟洒なデザインのスケルトン架線柱が、いい角度で間近に見られるのでした。

水上からはさんざん目にしているにもかかわらず、やはり舵を取りながらの見物はどこか落ち着かないのでしょう。柵に背中をあずけてゆっくり見上げると、今さらながら新しい発見があったのです。

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架線柱の先端、板金細工みたいなつくりで、台形の先に輪が取り付けられていて、ちょっと可愛らしいような感じ。柱から梁に至る流れるような曲線、整然と並んだ継手のリベットとともに、改めてこの架線柱に込められた細やかな気遣いが見て取れ、大いに惹かれたことではありました。

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268024.jpg通路は下りながら高架下をくぐり、先ほど同様、上流側に出てから東側のエントランスに。こちらも隣接して清潔感のあるお手洗いが設けられており、実に行き届いたレイアウト。

右写真、出たところは墨堤沿いに伸びる都道461号線ですが、ここの眺めがなかなか。ずらりと並んだ片持ちの高架橋脚、萌える方も少なくないでしょう。

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横断歩道を渡れば、東京ミズマチの西端。北側、隅田公園に面したところも、ご覧のとおり美しく整備されて面目を一新、高架線も引き立つ感じがします。

東京ミズマチはすでにこの5月、河上から眺めましたが、陸路観察したいところもあるので、右に折れ河畔に出てお散歩を続行することにしました。
撮影地点のMapion地図

(令和3年6月18日撮影)

(『東京ミズマチをほんの少し』につづく)

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タグ : すみだリバーウォーク

すみだリバーウォークを歩いて…4

(『すみだリバーウォークを歩いて…3』のつづき)

268016.jpgふと上流側を見ると、梁のガーダー側面に「隅田川橋梁 2/3 SINCE 1930」という表記が。うかつなことに今まで気づきませんでしたが、すべての梁に書かれているようです。

5月に旧源森川を見にいった際、高架の鈑桁に同様の表記がありましたよね。東京ミズマチのそれと書体も一緒です。


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どうも橋の方に意識が集中してしまい、眺望に目がいかないのが何とも。半ば過ぎまで歩いたところで、少し川面を楽しもうと、手すりにもたれてしばし休憩することに。

水上バスはいませんでしたが、いいタイミングでPWCのフリートが飛ばしてきて、白い航跡が逆光に反射しなかなか爽快な眺め。河港といってよい場所だけに、おフネ見には格好のスポットですよね。

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川面を眺めていたら、シャーシャーと水を流すような音が耳に入ってきて、ハッ、と音の方へ顔を向けたところ‥‥おお!

源森川水門が点検運転中だ!

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シャーシャーという噴出音は、扉体洗浄装置から水を噴き出している音なのでした。係員さんが出てきて、管理橋の上で開扉の様子を見守っていますね。ああ、平日ならではの醍醐味! いいものが見られてテンションも急上昇、人目もはばからずニヤけてしまいますわ!

268020.jpgすみだリバーウォークの東端部は、水門のすぐ近くを通っているとあって、裏側からも運転の様子を堪能できました。ありがたやありがたや。

水煙をたなびかせつつ上昇する扉体、ダイナミックな「動く水門」の光景を間近にできたのも、この道ができたおかげ。ありがとう、すみだリバーウォーク!
撮影地点のMapion地図

(令和3年6月18日撮影)

(『すみだリバーウォークを歩いて…5』につづく)

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タグ : すみだリバーウォーク源森川水門隅田川

すみだリバーウォークを歩いて…3

(『すみだリバーウォークを歩いて…2』のつづき)

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通路は90度方向を転じ、まさに「橋の中」を横断して下流側へ出るわけですが、梁をはさんで左側通行となっています。

もともと人道を通すような造りになっていないこととて、レイアウトには苦労したと思いますが、構造に触れ、愛でながら歩けるという意味ではこれ以上のものはない、と断言(してもしょうがないですが)できる区間になっていました!

268012.jpg横断する通路の真ん中あたりから、東側を見たところ。交錯する構造、その下に広がる水面、すき間から差し込む陽射しと、つねでは見られない非日常の光景にうっとり。

ここから船が通る瞬間を撮れたら、素敵だろうなあ‥‥と妄想しつつ、柵の上にカメラを差し出して撮りました。


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楽しいからといって、いつまで構造の中でじっとしているわけにもいかず、下流側に出ました。リバーウォークがリバーウォークたるゆえん、大川筋でも最も賑やかな、吾妻橋周辺の水面をほしいままにできる、まこと絶好のビュースポットでもあります。

今さらながら、通路はもっと狭いものを想像していたのですが、ご覧のとおり3人が並んでも余裕ですれ違えるほど、ゆったりとした印象。これなら自転車を押して歩いている人が通っても、決して邪魔な感じは受けないでしょう。

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‥‥と、ここで電車が通過。構造がわざわいして、ほとんど写っていないのが痛いですが。

いやもう、ビリビリビリ、ドシン、ドシンと鉄輪がレール面を噛み、継ぎ目を渡る衝撃がダイレクトに体を振動させ、まあ血が沸くのなんの!

列車の重量と力強さを、鋼橋を介して文字通り体感できる! この一事をもってしても、すみだリバーウォークを設けた意義は十二分にあったといって過言ではありますまいよ(真顔)!

268015.jpg電車が通過した後、上気した顔で改めて橋を眺め、部材の一つ一つまで間近に愛でられるありがたさを噛みしめる加齢者。

通路上で離れようがないため、上と似たようなカットで恐縮です。格好のよい架線柱を横目で見ながら、乙な気分でお散歩は続くのでありました。

(令和3年6月18日撮影)

(『すみだリバーウォークを歩いて…4』につづく)

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タグ : すみだリバーウォーク隅田川

すみだリバーウォークを歩いて…2

(『すみだリバーウォークを歩いて…1』のつづき)

268006.jpgスロープを登って、堤防天端に到達。正面には橋脚の一つが見えますが、「SUMIDA RIVER WALK すみだリバーウォーク」とロゴが掲げられていました。

この橋脚がどこか親柱的な造作だったことも幸いして、エントランスとして申し分のない雰囲気ですね。とりあえず手のひらでナデナデして、感触を楽しんでから続けて前進。

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268008.jpgむふふ、いやが上にも盛り上がらざるを得ないこの角度。軽いお散歩なのに武者震いがしますですよ。

と、トラスを横断する桟道の曲がり角に、真鍮色の小さな看板といくつかの南京錠が。「恋人の聖地」‥‥ほほう。若いカップルの散策も、このちょっとしたイベントで盛り上がりそうな。このたぐいは海外発祥だと聞きましたが、国内にも増えつつあるのでしょうか。


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いや~‥‥ねえ?

リベットばりばりの古豪トラスを、これ以上ない佳い角度で間近に拝める嬉しさよ! 人道橋としての利便性もさることながら、この時代の鋼橋への愛着が呼び覚まされる効果、絶大なものがあるのではないでしょうか。

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人影がまばらなのをいいことに、一人ニヤついていたら、一発で船のものとわかる低い連続した爆音が聞こえてきました。

来る! と川面をのぞき込んで待ち構えていると、吾妻橋を発したアーバンランチが登場。平日の昼日中に、橋と船を同時に堪能できる楽しさ、まことに贅沢な時間を過ごしている気持ちになったものでした。
撮影地点のMapion地図

(令和3年6月18日撮影)

(『すみだリバーウォークを歩いて…3』につづく)

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タグ : すみだリバーウォーク隅田川アーバンランチ

すみだリバーウォークを歩いて…1

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6月18日午後は本所で集まりがあったのを幸い、すみだリバーウォークと東京ミズマチをお散歩してみることにしました。いずれも艇上から眺めた様子はすでに紹介しましたが、自分の足で歩くのは初めてです。

浅草で地下鉄を降りて、まずは堤防上に駆け寄り、川景色を一目見て気分を盛り上げたいもの。おりよく水辺ライン「こすもす」が低い爆音とともに下航してきました。平日の日中に舟行きを眺められるなんて、贅沢といってもいい過ぎでなし。機嫌の悪かろうはずありません。

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川面を横目に、隅田公園をぶらぶら上流側へ歩きながら、東武線鉄橋の橋詰に到着。人目に触れる場所柄か、橋脚の前後に石張り装飾が施してあって、重厚な雰囲気です。目指すすみだリバーウォークの入口は、この向こうです。

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268004.jpg高架下から見た入口。ガス灯風の洒落た街灯が目印で、バリアフリーのつづら折りにしたスロープが設けられています。

入口の脇には、真新しい喫煙所も。タイヤのついたトレーラーの造りなのは、建築物扱いになるのを避けるためでしょうか。中は掃除も行き届き清潔で、パーテーションで仕切り感染防止対策もされています。愛煙家にはありがたい施設でしょうね。

268005.jpg入口の壁面には、ご覧のとおりの注意書きが掲げられていました。開放時間は7:00から22:00まで。自転車は下車し手押しで通行可、バイクは不可とのこと。

ほか、細かな禁止事項は下の欄に列挙してありますが、中でもふるっていたのは「飛び込み」! う~ん、確かに、飲酒などしていて気が大きくなっていたら、いっちょイイところを見せてやろう、というご仁も出そうではありますよね。

まあ、通航船に直撃したらお互いただでは済まないので、釣りとともに厳に慎んでいただきたいもの。明記されているとおり、防犯カメラでしっかりと監視されていますから。
撮影地点のMapion地図

(令和3年6月18日撮影)

(『すみだリバーウォークを歩いて…2』につづく)

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タグ : すみだリバーウォーク隅田川水上バス